2010年1月3日日曜日

パンつかみを無料進呈

 イタリアの食品メーカー、たしか、バリラBarillaだったと記憶しているのだが、300g入りのパスタを2つ買えば、もれなく「パンつかみ」が無料で進呈されるという販売促進があった。

 パンつかみの文字を見て、そのあたりの自家製パン屋においてあるトングでももらえるのかと思った。
 ちなみに、トングは、本来、複数形で用いるので「トングズ」tongsと呼ぶべきだと思うのだけど、まあ、ブリーフスbriefsも「ブリーフ」と呼んでいるから、日本人は、あまり気にしないのであろう。
 それはともかく、トングズかなにかがもらえるのだろうと、いつもはディ=チェコDe Ceccoのパスタしか買わないのに、Barillaのパスタを買ってみた。

 小さな座布団みたいな厚くて四角い布がついていた。

 イタリア人は、こんなものでパンを摑(つか)むのかと思ったが、どうも変だ。
 しばらく考え込んだ。

 この「パンつかみ」のパンは、ポルトガル語のpão、あるいはスペイン語のpanに由来するとされるあの「パン」ではなく、英語のpan(片手平鍋)のことだと気づいた。
 要するに、鍋(なべ)つかみである。

 鍋つかみのことを「パンつかみ」などと小洒落(こじゃれ)た言い方をする人がいるのかとウェブで検索してみたところ、意外といた。また、トングズを本当のパンをつかむものとして「パンつかみ」と呼ぶ人もいた。「パンつかみ」のようにまったく異なる語義が存在する語は、いずれ、いずれかに収斂(しゅうれん)するか、あるいは、いずれの意味でもまったく使われなくなるか、そのいずれかであろう(さて、「いずれ」は何回使われているでしょう?)。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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