ところが、本人は自分の名前を、連濁(れんだく)を無視して、「レンホー」としている。
国会で「レンポー」と呼ばれていることに、多少の違和感があるのだけれども、連濁からすれば、やはり「レンポー」が日本語としては正しい。
Wikipediaの「蓮舫」の項目でも指摘されていることだが、「蓮」は「連」と同じ音であり、「舫」は「邦」と同じ音であり、「連邦」は「レンポー」と発音するのであるから、「蓮舫」も「レンポー」と発音するのが、日本語としては自然である。
ところが、「蓮舫」は人名/固有名である。個人の名前の場合、日本語ではどう読もうとかまわない。「亀」と書いて「すすむ」と読む名前もあるくらいだ(なお、戸籍では、読み方を記載する欄はなく、本籍地と氏名だけである。住民票では、ふりがなを記載する欄はあるが、じつのところ、転居のたびに、読み方を変えても問題ない)。
この点から、「蓮舫」が人名であり、当人が「レンホー」と読むとしているのであれば、「レンホー」が正しいということになる。
ところが、伝統的日本語のルールとして、人名の読み方が音読みでも、訓読みでも成り立ちそうな場合には、とりあえず、音読みで読んでおけば、たとえ、間違いであったとしても失礼にはあたらないというものがあった。この点からは、音読みであり、連濁を含むものであっても、「レンポー」は自然な音読みであるのだから、失礼にはあたらないことになる。
失礼にはあたらないとはいえ、衆議院予算委員会の指名する人物(衆議院予算委員長?)が、本人が「れんほう」と名乗っているのに、「レンポーくん」と呼ぶのはどうしてだろうか?
そこで考えたのが、つぎのとおりである。
1)自然な日本語では、「蓮舫」は「レンポー」と読むのが、連濁からして、当然であり、それを「レンホー」と名乗っているのは、馬鹿であり、愚かであり、無教養であり、そのことを本人にやんわりと伝えるために、敢(あ)えて「レンポー」としている。
2)何も考えずに、「蓮舫」とあるから、たぶん「レンポー」と読むのだろうと思って、そう読んだだけにすぎない。
3)じつは、滑舌(かつぜつ)が悪く、「レンホー」と発音するのが難しく、うまく発音できないので、それを誤魔化(ごまか)すために、「レンポー」としている。
どれが正しいのか、どれも間違っているのか。わからないでいる。
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