2012年12月8日土曜日

大東亜戦争に関して子どもが抱いている正確とはいえないイメージ

 当校の生徒、とりわけ、小学生と中学生が大東亜戦争(太平洋戦争)に対して抱いているイメージで、つぎの2つは大きく間違っていた。

1) B-29 Superfortress(B-29超空の要塞)は難攻不落の空飛ぶ要塞である。
2) 1945年3月10日の東京大空襲ではB-29による絨毯爆撃(じゅうたんばくげき)で、全(まった)き壊滅状態になった。

 まず、B-29 Superfortress(B-29超空の要塞)が難攻不落の空飛ぶ要塞であるについては、太平洋戦争中に製造され、戦線に投入されたB-29は3900機で、そのうち、損失714機であった。むろん、この中には、大日本帝国軍によって撃墜されたものだけではなく、整備不良などで、たとえば、エンジンの不調などで自滅したものも含む。
 帝都防衛のために組織された大日本帝国陸軍飛行第244戦隊だけでも、73機を撃墜している。
 だから、B-29は、決して、難攻不落の空飛ぶ要塞ではなかったのである。
 また、朝鮮戦争以後、B-29が使用されなくなったのは、それほど大した爆撃機ではないということの証(あかし)であろう。もっとも、ジェット=エンジンが開発されたから、レシプロ=エンジンが不採用になったということでもあるのだけれど。

 つぎに、東京大空襲である。
 死亡者が8万人から10万人である。左翼は、こうした数字を大きくしたがるので、その結果、10万人が人口(じんこう)に膾炙(かいしゃ)した数値となっている。
 ところが、当時、多数の東京在住者が疎開していたとしても、それなりに人はいた。
 私が大雑把(おおざっぱ)に計算したところ、8人に1人が亡くなっている。いや、これは、8人に1人しか亡くなっていないというべきか?
 ともかく、1600mから2200mという超低高度から絨毯爆撃(じゅうたんばくげき)をした割には、効率が悪い。

[追記:東京全体を空襲したわけではなく、下町などの人口密集地を中心に空襲したにすぎないので、「8人に1人しか亡くなっていない」と把(とら)えるのは、適切ではないようだ。]

 以上のことから、小学生や中学生に対する教育にあっては、主観的な解釈を混(ま)じえずに、淡々と数字だけを教えるのがよいのではないかと思うのだが、たとえば、死傷者数で述べる場合と、戦死者数で述べる場合とでは、与える印象が変わるから、いろいろと難しい。

2012年12月7日金曜日

Know Your Enemyと『凛として愛』を続けて見ると、歴史の真実がわからなくなって、ちょっとおもしろいぞ。

 YouTubeで視聴できる Know Your Enemy (汝(なんじ)の敵を知れ)と『凛(りん)として愛』を続けてみると、歴史の真実がわからなくなって、ちょっとおもしろい。

 Know Your Enemy  は、アメリカ合衆国が国策映画として製作したものらしい。
 私は和歌山県橋本市の出身なのだが、小学3年生か、4年生のときに、担任の教師から、この Know Your Enemy  に基づくものを教えられた。そのときには、日本という国はなんというアホな国なのだろうを思ったことを憶(おぼ)えている。そのときの担任は、もしかすると、日教組(日本教職員組合)の成員(メンバー)であったのかもしれない。
 話は逸(そ)れるが、和歌山県は見事なまでの自虐史観教育を行なっていた。「君が代」は一度も唄ったことがないので、歌詞は知っているが、いまだにちゃんと唄えない。近年、保守を呼ばれる人々の言説を目にするうちに、自分が子どもの頃に習ったことは、本当だったのかと疑問を抱くようになった。

 つぎに貼りつけるのは、英語字幕つきの『凛として愛』という映画である。明治維新以降の日本の歴史を悪辣(あくらつ)な白人による強奪(ごうだつ)から自国を守る歴史として描いている。
 協賛企業として、以下のものがある。

株式会社ケーアンドエル
株式会社龍角散
株式会社三菱地所設計
株式会社錢高組
株式会社乃村工藝社
工房・はるみ
株式会社ビーグル
株式会社ジャパン・ミュージック・エージェンシー
株式会社ニューワールド トレーディング
ビジュアル プロダクト
オリエンタル火工株式会社

 こうした映画に協賛すると、左翼から攻撃を受けるのだろうから、利益だけを考える企業なら、協賛企業にならないだろう。ということは、信念があって、協賛しているのだろう。相当な覚悟があって協賛しているはずだ。

 まあ、なにはともあれ、以下の動画を視聴してもらえるとうれしい。





2012年12月6日木曜日

山本五十六の「五十六」の命名の由来を話したときの当校の生徒の反応

 今年(2012年)12月23日に『聯合艦隊司令長官 山本五十六(れんごうかんたいしれいちょうかん やまもと いそろく)』という映画が公開されるそうである。そこで、山本五十六が「五十六(いそろく)」を命名された由来を話した。これは、有名な話で、たいていの大人であれば、知ってる話であろう。

 親父が56歳のときに生まれた子どもで、名前を考えるのが面倒くさかったらしく、「五十六(いそろく)」となった。

 このことを知った生徒の反応が笑えた。

 よかった。私が男で、父親が熱烈な山本五十六のファンだったら、「三十七(みそしち)」と名づけられていたところだった。

 当時の年齢は数え年だったから、「三十八(みそはち)」になっていたところだと考えるのが正しいと指摘しておいた。

 すると、「俺だったら、『二十七(にそしち)』になっていたところか」とか、「ぼくだったら、『三十三(みそぞう)』になっていたところだ」と盛り上がった。

 ところが、ひとり、しょんぼりしている生徒がいた。自分の父親が何歳のときに自分が生まれたのかわからないから、輪の中に入れないという。

 親の年齢がわからないのは親不孝だと『論語』に書いてあったと記憶している旨(むね)を伝えておいた。

 なお、私の場合は、「三十一(みそかず、または、みそいち)」になっていたところである。

 名前が数字ということで思いつくのは、つぎのとおりくらいかな。

安達二十三(あだちはたぞう):陸軍中将。明治23年生まれということが二十三と命名される。部下が全員釈放されたのを見届けた後、自決。
沖田十三(おきだじゅうぞう):宇宙戦艦ヤマトの艦長
海野十三(うんのじゅうざ):SF作家
斎藤一(さいとうはじめ):新撰組の一員
西一(にしはじめ):アニメ『いなかっぺ大将』の登場人物
兵頭二十八(ひょうどうにそはち):軍事評論家(このペンネームは山本五十六の半分くらいだからということで、二十八(にそはち)としたのではないかな)
直木三十五(なおきさんじゅうご):直木賞の由来となった作家

2012年12月4日火曜日

「柿」と「杮」、「干」と「于」:区別を知らない人が多い漢字

 一般に区別を知られていない漢字は、つぎの2組ではなかろうか。

「柿」と「杮」「干」と「于」

「柿」と「杮」

「柿」は果物の「かき」である。
「杮」は「こけら」であり、「杮落とし(こけらおとし)」で使う。「杮落とし」とは新しく建造した劇場などで最初の催しを行なうことで、「杮(こけら)」とは、木片のことで、建築の最後で木片をかたづけることが語源になっているという説がある。
「柿(かき)」は「木」+「亠」+「巾」から成り立つが、「杮(こけら)」の旁(つくり)は、4画で、縦の棒が貫いている。

「干」と「于」

「干」は「干(ほ)す」である。一方「于」は、いろいろと意味があるが、日本で漢文を読むにあたっては「於(お)ける」の「於」の改まったものと考えればよいだろう。手紙などで、たとえば、箱根でしたためたものに「于箱根」と書き添えると、「箱根に于(お)いて」となり、意訳すれば「箱根にて」という意味になる。
 いちばん下の部分を撥(は)ねずに止めるのが、「干す」であり、撥ねるのが「于(お)ける」である。
 大手の出版社は校正を10回行なうのだが、それでも、漢詩・漢文で、「于」を「干」と間違っているのを時折り、見かける。

「己」「已」「巳」は、むしろ、古文の文法で「已然形」を習うときに、この3つの漢字の違いを教えられるので、以外と、知られている。

2012年12月3日月曜日

練馬区・板橋区・豊島区で、おいしい緑茶が飲みたければ、甲子園茶舗に行くといいぞ。

深蒸(ふかむ)し茶が好きである。

お茶というものは、同じ値段でも店によって味がずいぶんと違う。おいしい・不味(まず)いに差がありすぎるのだ。

そういうことで、2年くらい前から、100gで税込み1050円の茶を、あちこちのお茶屋さんで買い求め、飲み較(くら)べていた。

その結果、私がいちばんおいしいと思ったのは、甲子園茶舗の深蒸し茶であった。

この店の100gで税込み1050円の深蒸し茶が、いちばんおいしかった。200gで定価が税込み2300円の深蒸し茶は、さらにおいしかった。

 所在地:東京都板橋区小茂根1丁目32番3号
 電話番号:03-3956-8463

東京武蔵野病院の近くにある。環状7号線(都道318号線)沿いにあるオーケーストア小茂根店の裏側あたりにある。

お茶を、それから水もこの店で買っている。2キロメートルほどの道のりを自転車で買いに行く。それだけの価値がある。

ときおり、高級外車で乗りつけて、コーヒー豆や茶を買いに来る客もいる。コーヒー豆や焙(ほう)じ茶は自家焙煎(じかばいせん)である。練馬区のうちの近所で、高級外車で買い物客が来る店は、Escamare(エスカマーレ)という高級食材店と、アサヒヤ=ワンセラーというワインショップくらいのものである。

甲子園茶舗は、ウェブサイトを運営しているわけでもないが、古くからの固定客からの大量註文(たいりょうちゅうもん)があるという。

また、お中元あるいはお歳暮でお茶をもらって、たいそうおいしかったので、どこで買ったものかを贈り主に訊(たず)ねたものの、教えてくれず、必死で探し当てたという人がいるそうである。入店するなり、「ああ、この店だったか!」と言った客がいるそうである。秘密にするほどではないと思うのだけど。

味の違いは、どこから出てくるのかと、店主に訊(たず)ねたところ、答えはつぎのようなものであった。

お茶というものには、巨大なシンジケートなどがない。試飲会で味を確かめてから、その茶園から買いつける。たとえば、その茶園のこの斜面のお茶を買いつけるというふうに註文(ちゅうもん)する。

味の違いがわからなければ、おいしいお茶は仕入れることができない。また、大手のお茶のメーカーのものをただ仕入れて売っているだけの店では、値段の割においしいお茶はないという。

大手のメーカーは大量に生産しないといけないので、おいしいお茶とあまりおいしくはないお茶を混ぜて、適当なお茶を製造しているそうである。

お茶といえども、いや、お茶だからこそ、仕入れる人の能力に大きく左右されるものらしい。

コンビニエンス=ストアやスーパーマーケットで売っているお茶で満足している人は、この店の茶を飲むと、日本の緑茶文化の奥深さを知ることできるに違いない。「いいお茶って、こんなにもおいしかったのだ」と知ることができる。知らないままだと、日本文化の大事なものを見失ったままになると思う。

甲子園茶舗にも、欠点がひとつだけある。以前に「下品な味わいの玄米茶(げんまいちゃ)がほしい」と言ったとき、うちで扱っている玄米茶でいちばん下品な味わいの玄米茶はこれですと出されたのだが、相当に上品な味の玄米茶だった。

下品な味わいの玄米茶はほかの店で探すしかないようだ。

追記:「甲子園茶舗」の「甲子園」は「こうしえん」と思っていたが、店主によれば、「きのええん」だという。それで、甲子は「きのえね」と読むはずだから、「きのえねえん」と読むのが普通じゃないのかと指摘したところ、「うっかり忘れていた」という。

画像はGoogle(グーグル)のストリート=ヴュー(Street View)のものを貼りつけた。クリックすると拡大するよ。


2012年12月2日日曜日

「国境なき医師団」の日本初の登録医・貫戸朋子の話を読んだ生徒の感想

 貫戸朋子(かんとともこ)は「国境なき医師団」登録医としては日本初である。小学校の国語の教科書にも、高等学校の英語の教科書にも、貫戸朋子は登場する。

 貫戸朋子の話を読んだ生徒の感想で、こういうものがあった。それを纏(まと)めるとつぎのようになる。具体的な数字などは、こちらで加えたものもある。

 日本で勤務医をしていれば、年収1200万円から1500万円になる。寄附金の控除額は4割くらいだから、年収1500万円として、600万円は課税されずに寄附できる。そのお金で、危険手当て込みで、年収200万円で医師を雇える国から3名を雇い、「国境なき医師団」に派遣したほうが、助かる生命(いのち)が多くなる。日本人が1名、登録医として派遣されるよりも、こちらのほうが効率がいいはずである。

 私の回答:一般の大人はそういうことに気づいても、口には出さないようにしている。世の中には損得(そんとく)や効率だけで、考えてはいけないこともある。それに、私の友人・知人には控除額の目一杯まで寄附している人も少なからずいる。けれども、そういう人たちは、そのことをあまり口に出さずに実行している。普段、控除額の限界まで寄附しているから、たとえば東日本大震災の際には、むしろ、そんなに寄附をしていなかったりする。



2012年12月1日土曜日

大家に怒鳴られた店子(たなこ)のしょうもない逆襲(ぎゃくしゅう)

 うちのマンションの大家は投資家でもあった。ただし、投資家であったのはリーマン=ブラザーズ=ショックBunkruptcy of Lehman Brothersの前までのことだった。
 リーマン=ブラザーズ=ショックの前は、「投資は必ず儲(もう)かる。投資をしない奴は馬鹿だ」とまで言っていた。
 それに対して、投資といっても、所詮はゼロ=サム=ゲームにすぎないだろうから、儲かる人がいれば、損をする人もいるし、株式のような非ゼロ=サム=ゲームもあるけれども、それにしても、常に勝ち続けるのは、情報を限りなく集め続けなければならないだろうから、儲かるといっても、それほど楽とは思えないと答えた。

 そして、リーマン=ショックである。
 リーマン=ショック後、暫(しばら)くすると、大家は高級外車を2台売り払い、自転車が1台増えた。目に見える変化はそれくらいだが、土地などの資産を手放さねばならなかっただろうということくらいは想像できた。
 それからは、軽い鬱病患者のようになった。以前と較べて元気がなくなり、俯(うつむ)き加減でとぼとぼと歩くようになっていた。

 うちのマンションでは、前月末までに銀行振り込みで翌月分の家賃を納めることになっている。
 ところが、店子(たなこ)、すなわち下宿人(げしゅくにん)の2人が、うっかりして、家賃の振り込みを忘れ、大家がその2人に怒鳴った。店子としては、たかだか、2日遅れたくらいで怒鳴られたのは腹が立つと思った。

 日本では、4月と9月に入学・入社・転勤などがある。新しくマンションに入るのは、4月と9月に限定される。
 そこで、大家に怒鳴られた店子たちは、8月31日に、9月一杯で引っ越す旨を通達した。うちのマンションでは、引っ越しの1か月以上前に伝えておかなければならないことになっている。

 そんなわけで、2人の店子は10月1日から別のマンションに転居した。10月から入居できる物件には優良物件はなさそうだが、2人の店子は、大家に怒鳴られたことがよほど癪(しゃく)に触(さわ)ったのだろう。
 投資に失敗して、いくぶん、おかしくなっていたということを割り引けば、それほど腹も立たないとは思うんだけどねえ。

 その翌年の4月をすぎて、2人の店子のうちのひとりとばったりと出逢(であ)った。そして、自分たちが出たあとの部屋の入居状況(にゅうきょじょうきょう)を訊(き)いてきた。
 2部屋のうち、1部屋には4月から近所の新入学の大学生が入ったが(家賃から考えて、この大学生の親は、たぶん、資産家であろう)、もう1部屋は空いたままであると述べた。

 この時点で10月から3月までの家賃は空き部屋だから入っていない。それも2部屋である。さらに、1部屋は空き部屋のままである。
 その時点で、家賃×2部屋×6か月分の損失が生じていた。軽く100万円以上の家賃が入っていないことになる。
 それを耳にして、店子のひとりは、大家に与えた損害が引っ越し費用を超えていることを知り、「よし、勝った!」と大喜びだった。

 なんというか、本当にしょうもない闘(たたか)いであった。大家の精神状態は悪化したようだった。

自己紹介

自分の写真
和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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