子どもの火遊び防止のために、100円ライターの着火ボタンが重くなった。いわゆるライター規制である。
その結果として、ジッポーのオイル=ライターの売り上げが増すのではないかと、当初、睨(にら)んでいた。
コンビニエンス=ストアによっては、廉(やす)いジッポーのオイル=ライターを置いている店があったから、ジッポーを置く店が増えるのではないかと考えていたが、そういうことはなかったようだ。
オイル=ライターの場合、オイル缶と着火石flintが必要で、いささか面倒くさい。このあたりの面倒くささが私には読みきれていなかった。
実際は、マッチの売り上げが増えていたのだった。
老人によっては、ペット=ボトルの蓋(ふた)が空けられないほどの握力(あくりょく)しかない人もいるのだから、今の100円ライターは使いこなせないだろう。
着火ボタンの重い100円ライターからマッチへの動きは、比較的予測しやすい事例なのだろうけれども、このあたりの因果関係(いんがかんけい)は基本的に難しい。
携帯電話とインターネットが普及したら、オートバイの売り上げが激減した。バナナの輸入を解禁したら、林檎(りんご)の売り上げが落ちた。
こういうのを的確(てきかく)に予測できる人というのは、理窟抜(りくつぬ)きで感服(かんぷく)してしまう。
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自己紹介
- 掃除機庵主人
- 和歌山県, Japan
- 早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。
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