2012年11月2日金曜日

高価な黒胡椒(くろこしょう)を買ってしまった。


 黒胡椒(くろこしょう)は、原形(ホールwhole)のものを買って、使用する度(たび)にミルで挽(ひ)いている。
 エスカマーレ(Escamare)江古田店でこうしたものの買い物をしている。エスカマーレは、高品質食材で有名な店で、商圏が30kmを超えるくらいの店である。遠隔地(えんかくち)から顧客(こきゃく)が集まるのである。
 さて、普段(ふだん)はエスカマーレでFAUCHON(フォション)の黒胡椒を買っている。FAUCHONはエスビー食品が扱っている。19gで175円(税別)であり、1g当たり9.2円(税別)である。これでさえ、相当な高級品である。1g当たり1円くらいの黒胡椒は普通にあるからだ。















 いつもいつも同じものだと飽きるので、先日、FAUCHONの隣の棚にある黒胡椒(原形)を買ってみた。どんな商品なのかも、値段も確かめずに買った。
 9.5gで357円だった。有機栽培による[=オーガニック]黒胡椒ということで高価になっている。


 










  日本では、そして、おそらく、日本だけでは、「香辛料の取り引きでは、同重量の銀を等価であったことがある」ということを習う。ちゃんとした文献では、香辛料と銀が等価であったということは書かれなくなっているのにもかかわらず、今でも、高校の世界史の一部の教師は、香辛料と銀が等価であったということを指摘している。学術的には、全面的に間違いだとはいえないにしても、厳密にいうと、精密というわけではない。ある国では、その国の銀の価格が偶々(たまたま)、香辛料の価格と同じであったにすぎない。当時のその国の物価水準なども考慮(こうりょ)に入れないければ、「香辛料の価格=銀の価格」とはいえない。
 すくなくとも、私が調べた範囲では、香辛料の価格=銀の価格という記述があるのは、日本しかない。
 それはともかくとして、なんとなく、9.5gしかなくて357円というのは、銀の価格に近いのではないかと思って、調べてみた。

 最近の銀の価格は、1g当たり90円から95円辺(あた)りで推移(すいい)している。
 9.5gで357円の場合、1gあたり37.6円となる。銀の価格の半分に足りないな。ちょっと残念だ。とはいえ、いろいろと調べてみたところ、どんな先進国であっても、黒胡椒の原形だと、この価格を超えるものはないようだ。

 個人的には、たとえば、「銀の有機栽培黒胡椒(原形)」というくらいの名前で、同量の銀と同じ価格ものを販売してくれれば、話のネタとして1回くらいは買っちゃうんだけどねえ。その場合には、高校の世界史の教師も話のネタとして買うだろうな。「これが銀と同じ値段の香辛料だ」という具合(ぐあい)だ。4.5gで450円なら、購入する人がいるだろう。

 なお、私が先日、買ったのは、朝岡スパイス株式会社の商品で、そこの有機栽培の商品で、1g当た90円を超える商品がいくつかある。銀の価格と等価の香辛料というのは、現在でも、それほど異常ではない気がする。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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