英国は代数学で有名な数学者が多いような気がする。
フランスは、整数論で有名な数学者が多いような感じだ。
日本はというと、微積分が得意なようである。
ときおり、その理由を考えたりしてみるのだが、よくわからない。
フランスに、整数論の得意な数学者が多いのは、フランス語の数字の読み方が、12進法と20進法が混(ま)じっているから、むしろ、整数の性質を見て取ることができるのではないだろうか?
以前、石原慎太郎が、フランス語は数(かず)もちゃんと言えないことばだというような意味のことを言った。これは、あながち、不当な貶(おとし)めではない。
「80」のことを、quatre-vingtsというが、これは、文字通りには、「4つの20」という言い方である。
また、『プチ・ニコラ』Le Petit Nicolasというフランスの児童書を読んでいたら、生徒たちが騒ぐので、怒(おこ)った女性教師が、これ以上、騒ぐと午後の授業は、全部、計算にしますと言った途端(とたん)に、生徒全員がピタリと騒ぐのをやめたという場面があった。そのくらいに、フランス人は、というか、ヨーロッパ人は計算が苦手なのである。
一方、日本人は、小学3年生までは、世界でもトップ=レベルで、計算が得意である。
これついては、日本語の数字の表し方が、10進法的だからと説明する人々がいる。
話は戻って、フランスは整数論が得意である傾向がある。
たとえば、ロシアの盲目(もうもく)の女性数学者が、空間に関する業績でめざましいものを残したそうだ。彼女は、目が見えないからこそ、空間の本質とでもいうようなものを把(とら)えることができたのだろう。
これと同様に、フランスの数学者が整数論が得意な傾向があるのは、10進法的な数体系(すうたいけい)ではないからこそというのが考えられるのではないだろうか?
しかしながら、英国人の数学者が代数学が得意で、日本人の数学者が微積分が得意という理由が、今のところ、想像がつかない。
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