2014年3月27日木曜日

ロンドンと雨

ロンドンは雨が多いようなイメージがあるが、そうではない。

年間の降雨日数(こううにっすう)は100日くらいで、年間降水量も600mmくらいである。東京の1500mmと較べて4割くらいでしかない。

しかも、たいていの雨は、いわゆる霧雨(きりさめ)である。傘(かさ)を持っていない者が少なくないし、傘を持っていても、霧雨なら傘をささない人が多い。濡(ぬ)れても、日本と較(くら)べて湿度(しつど)がずいぶんと低いので、すぐに乾(かわ)くからである。

イングランドでは、雨が降っても、サッカーやラグビーは試合をすると言われるが、あれは霧雨ばかりだからである。中学校や高等学校で、「イングランドでは雨でも試合をするんだ!」と、土砂降(どしゃぶ)りの中で練習試合をさせられたことが何度かあって、うんざりしたものだ。

もちろん、イングランド人は土砂降りでも試合をすることがある。けれども、霧雨ばかりで、本格的な雨が滅多(めった)に降らないから、はしゃいでいるという側面がある。

乾季(かんき)から雨季(うき)に入ったときに、アフリカの子どもたちが屋外(おくがい)ではしゃぐのと同じなのである。あるいは、日本の南国で、たまに雪が降ったときの子どもの大はしゃぎぷっりと同じとも言える。

しかも、長時間にわたる雨は滅多(めった)にない。

動画サイトのYouTubeで、「イングランドの都市名+rain」で検索すると、日本人の感覚からすると「普通の雨」を撮影したビデオがむやみにアップロードされている。

以下の動画も、日本人の感覚からすれば、「普通の雨」なのに、heavy rainとなっている。日本の辞書では「豪雨(ごうう)」「土砂降り」「大雨」となっているにもかかわらずだ。

どうやら、イギリス英語では、こういうことらしい。

rain =霧雨
heavy rain =(日本人の感覚での)普通の雨

「土砂降りの雨が降る」を、英語では、It rains cats and dogs.と習ったが、イギリス英語では、もしかすると、雨音(あまおと)が聞こえる程度の雨のことなんではないかと訝(いぶか)しんでいる。

まあ、日本人の感覚での「豪雨」は、台風が基準になっていて、イングランドには台風はないからね。



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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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