こんな歌詞の歌だ。特に気に入っているところだけを引用する。
♪プラダの靴が欲しいの。
そんな君の願いを叶(かな)えるため、
マフラーを巻いて、街へ出て、
恥ずかしながらもウキウキ通りを行ったり来たり。
喜びをほかのだれかとわかりあう。
それだけがこの世の中を熱くする!
遅れてごめん! 残念無念(ざんねんむねん)!
長い長いアラビアン=ナイト。
ほんの一夜の物語を行こう!
お願いはひとつ。笑顔で応(こた)えてと!
……。それに見合うぼくでありたい!
痺(しび)れっぱなしの掌(てのひら)!
鼻水出りゃ、擦(こす)りながら!
痛快に降る雪の中、歩いてく!
1年遅れでプラダの靴をクリスマスの贈り物にしたわけだ。この歌の男性は、「痛快に降る雪の中、歩いてく」とあるように、自動車が買えないくらいの所得水準である。そういう男が好きな女のために無理をしているということだ。
歌詞の中に「クラクション鳴らして車が走ってく」というのがあり、なんとなく、ここから、貧乏学生が彼女のためにプラダの靴を買うために交通整理の警備員(けいびいん)のアルバイトをしているという、謂わば裏設定(うらせってい)もあるのではないかと感じる。
結局、プラダの靴を買うのに、1年近くを要している。プラダのパンプスだと2万5千円くらいからあるけれども、クリスマスの頃だと、ロング=ブーツだろうから、20万円近くかかる。
ま、それだけ、無理をして彼女のリクエストに応(こた)えているらしいことはわかる。
コメント欄には、こんなことを書き込んだ。尚(なお)、コメントを書き込んだ動画は既(すで)に削除されていて、上に貼りつけたのは、同じ動画だけれども、別物(べつもの)である。
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これまで、ティファニーTiffany & Coの2万円台の銀のネックレスしかせがまれたことがない。
プラダPRADAの靴をせがまれるようになりたい。
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すると、YouTubeで「グッド!」を押す人が何人かいた。プラダの靴をせがんでもプレゼントしてくれない男性とつきあっている女性が押したのではないかと考えた。
Twitterにアカウントを拵(こしら)えているが、これは、他人のツイートを読むためだけのものであって、私自身はツイートしていない。頻繁にツイートしていて、自分の考えをできるかぎり多くの他人に伝えたいと思っている人が、フォローワーになることはあっても、当人がツイートしていないのに、フォローワーになることは、まず、ない。ところが、上記のコメントをして暫(しばら)くすると、本人もツイートしていないのに、フォローワーになる女性が出現した。
ハンドル=ネームは2つしか使っていないので、YouTubeにコメントしたときのハンドル=ネームで検索すれば、ツイッターTwitterやブログやプロフィールに辿(たど)りつける。
すると学習塾・予備校の代表だとわかる。しかも、その男が「プラダの靴をせがまれるようになりたい」と言っている。うちは貧乏塾(びんぼうじゅく)で、「代表」といっても、「決裁権(けっさいけん)がある」という程度の意味でしかないのに、勘違(かんちが)いした女性が少なくなかったらしい。
「ブログを読んで、掃除機庵主人さんの人柄(ひとがら)に惹(ひ)かれました。一度、どこかでお会いしませんか?」
そんなメールが届くようになった。「人柄に惹かれた」と言われても、テレビで放送されると袋叩(ふくろだた)きの目に遭(あ)いそうな内容もあるのだから、妙(みょう)な気がする。
そのメール=アドレスには所謂(いわゆる)迷惑メールが届いていなかったから、迷惑メールではなく、真面目(まじめ)なメールなんだろうけど、やっぱり、ちょっと気味(きみ)が悪い。
うちの生徒たちに見せたところ、「婚期(こんき)を逃(のが)したおばさんばかりじゃないか」という意見が多数を占(し)めた。
私もそう思ったので、どのメールにも返信はしなかった。
私はイギリス英語を勉強しすぎたせいで、紹介されていない人物とは気楽に接触(せっしょく)できなくなっているような気がする。
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