2013年4月11日木曜日

台湾地位未定論に関して、台湾は日本領であると認めたアメリカ合衆国の狙(ねら)い

 台湾地位未定論がある。大東亜戦争終戦後、台湾の地位・主権は定まっていないというものである。もちろん、中華民国政府も中華人民共和国政府も、台湾地位未定論には反対しており、自国の領土としている。

 2006年10月、林志昇(りんししょう)が台湾の国際上の地位と台湾人の人権保護に関してアメリカ合衆国政府を告訴した。2009年4月、合衆国連邦裁判所の判決が下された。「台湾(民)政府官網」の記述を引用すると、「64年来、本土台湾人は無国籍であり、国際社会で承認された政府は無く、台湾人は今に至るも政治煉獄(れんごく)の中で生活している」であった。そして合衆国政府は最終的にすべてを受け入れる。その結果、アメリカ合衆国は大東亜戦争終戦後の戦後処理を再開することになり、台湾民政府Taiwan Civil Governmentが登場し、ワシントンD.C.に駐米代表部を設置することになった。その結果、中華民国政府は、たまたま台湾にいる亡命政府という扱いになる。

 こうした一連の流れそのものは、じつは、アメリカ合衆国が仕掛けたものじゃないかと疑(うたぐ)っている。

 サンフランシスコ講和条約第23条には「主たる占領国のアメリカ合衆国」とあり、アメリカ合衆国は日本に対して主たる占領権のある国家であったが、中華民国に台湾の占領を委託(いたく)した。その後、蒋介石(しょうかいせき)率(ひき)いる国民党軍は毛沢東(もうたくとう)率いる人民解放軍との内戦に敗れ、台湾に逃げ込む。戦後、アメリカ合衆国は蒋介石に資金と武器の供与(きょうよ)を止めたが、共産主義インターナショナル[=コミンテルン]だか、ソビエト社会主義共和国連邦だかが毛沢東に資金ならびに武器を与えたのが原因である。

 それでも、アメリカ合衆国は、本来は連合軍の占領下であるはずの台湾に中華民国という自由主義陣営を配置することで、社会主義陣営と対峙(たいじ)させる道を選んだ。ところが、近年、自由主義陣営であるはずの中華民国の外省人には、支那に寝返(ねがえ)っているものがいるようなのである。

 現在の中華民国政府総統である馬英九は、総統になったのが2008年だが、支那大陸の共産党に買収され、私腹(しふく)を肥(こ)やそうとしているようだ。それ以前から、支那大陸の共産党に懐柔された外省人は目に余るものとなっていた。いずれ、支那に併合(へいごう)される可能性が高い。そうなると、地政学geopoliticsでの第一列島線the first island chainの一角が崩れることになる。第一列島線とは、日本列島・沖縄・台湾・フィリピン・ボルネオ島からなるものである。

 それで、林志昇に裁判を起こさせ、国際法上は、当然のことらしいのだが、台湾の処理が終わっていないということにした。ところが、サンフランシスコ講和条約第2条【領土権の放棄】(b)には「日本国は、台湾及び澎湖諸島(ほうこしょとう)に対するすべての権利、権原(けんげん)及び請求権を放棄(ほうき)する」とある。「すべての権利……を放棄する」とあるのだから、解釈によっては、領有権も放棄(ほうき)したと読めなくもない。しかし、放棄したとはいえ、条約によってどの国にも割譲(かつじょう)していないので、領有権は日本にあるままであるらしい。

 そんなことから、すべては大東亜戦争終戦後の状態に戻る。アメリカ合衆国が主たる占領国であり、一時的に国民党=中華民国に占領を委託(いたく)していたにすぎない。

 アメリカ合衆国は改めて戦後処理を粛々(しゅくしゅく)と進める。まずは、合衆国による再占領化、あるいは占領の強化、ならびに国民党への占領の委託(いたく)の取り消しである。

・2万坪[=約66,000㎡]の土地を借用して、アメリカ合衆国領事館を作った。敷地内(しきちない)には海軍陸戦隊(かいぐんりくせんたい)の隊員の宿舎もある。借用期間は99年+99年=198年である。

・3つの空軍基地がアメリカ軍管轄下(あめりかぐんかんかつか)となり、最新鋭機のF22ラプターも配備され、航空管制(こうくうかんせい)も握(にぎ)っている。

・アメリカ合衆国軍は、台湾空軍隊員に早期退役(たいえき)を迫っている。

 ほかにもいろいろとあるが、それは、最後にリンクを貼っておくので、興味があれば、それらを閲覧してもらいたい。

 つまりは、アメリカ合衆国が支那を締(し)め上げるために、台湾を再占領化し、中華民国政府を単なる亡命政府とすることで、中華民国政府から権限を奪うという戦略である。

 それを支援するために、日本もいろいろとやっている。

 たとえば、2012年7月9日に外国人登録制度を廃止し、新たな在留管理制度(ざいりゅうかんりせいど)を導入(どうにゅう)した。その際、国籍欄が、台湾人には、従来の「中国」ではなく、「台湾」になった。これはアメリカ合衆国を援護するものであろう。ところが、当時の政権与党である民主党の議員は、台湾民政府ならびにそれに纏(まつ)わるアメリカ合衆国政府の戦略のことを知らなかったらしく、だれも反対しなかった(らしい)。民主党の議員は本当に勉強していないんだな。官僚も余計なことは教えたくはなかっただろうし。

 また、現在の安倍政権が日台漁業協定を締結(ていけつ)したのも、この一環(いっかん)だろう。

 ま、詳しいことは以下のリンクを参照してもらいたい。

台湾民政府ウェブサイト日本語版

ねずさんのひとりごと「台湾と主権のお話」
↑なぜ、国際法上、台湾の領有権が日本にあるかが書いてある。長いけれど、わかりやすいよ。

台湾(民)政府官網

Taiwan Civil Government

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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