2013年4月25日木曜日

役者の国籍が、演じる人物とちがいすぎるときに違和感を覚えるのだが、一般的にはそうではないらしい。

『信長のシェフ』というドラマが人気だそうである。テレビを持っていないから、視聴したことはないが、生徒から聞いたところでは、ポルトガル人であるルイス=フロイスの役をダニエル=カールがやっているという。

 私からすると、ダニエル=カールは、めっちゃドイツ人顔をしている。調べてみたら、やっぱり、ドイツ系アメリカ人だった。

 違和感を感じるんだ。

 同じような例として、2010年に公開されたティム=バートンTim Burton監督によるアリス=イン=ワンダーランドAlice in Wonderlandの主演女優ミア=ワシコウスカMia Wasikowskaにも強い違和感を感じた。

 イングランドの物語なのに、アリス役の女優が、いかにもなポーランド系の顔をしているのである。女優の国籍がオーストラリアと知って、これはおかしいと思って調べたら、母親がポーランド出身であった。

 もっとすごいのがある。

『荒野の七人』The Magnificent Sevenである。これは黒澤明監督の『七人の侍』のハリウッド版リメイクである。主人公のクリスChrisを演ずるユル=ブリンナーYul Brynnerが、スイスとモンゴルの血を引く父親と、ユダヤ系ロシア人の母親との間の子どもであるのは、移民国家アメリカ合衆国だからいいとして、メキシコ人の農民の出である若きガンマンのチコChicoを、アメリカに出稼(でかせ)ぎにきたドイツ人俳優に演じさせている。

 流石(さすが)に、これはまずいと思ったのか、続編では、メキシコ人に替(か)えていた。

 また、ロマン=ポランスキーRoman Polanski監督の『テス』Tessの主演女優ナスターシャ=キンスキーNastassja Kinskiにしても、両親ともにポーランド系ドイツ人で、イングランドの小説の映画化作品に出ているのか、不思議でならなかった。ナスターシャ=キンスキーはポーランド系ぽくはないけれども、いかにも東欧系という顔つきである。

 どうしてこういうことが起こるのかと思っていたが、どうやら、経費の都合らしい。

 たとえば、演技のできる美人のイングランド人女優は滅多におらず、無理に起用しようとすると、経費がかかるようだ。経費節約のために、ポーランド系などを起用する。

 そういうことらしい。

 ただ、私は、そうしたことに強く違和感を感じてしまう。さほど美人ではないイングランド人女優を起用してもいいのではないかと思う。

イギリス人に美人はあまりいない。『ハリー=ポッター』のハーマイオニー役を演じている女優さんは綺麗じゃないかとの反論を受けたことがあるが、彼女は4分の1フランス人、つまり、フレンチ=クオーターである。

 ところで、日本の映画については、たとえば、昭和30年代の映画に出演している俳優・女優と、最近の映画に出演している俳優・女優とでは、ずいぶん、顔つきが変わったと感じている。全体として、目と鼻と耳が隨分(ずいぶん)と小さくなり、顎(あご)が逞(たくま)しくなったような気がする。

 経費節約のためのせいなのか、それとも、流行の変化なのだろうか?

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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