2013年1月8日火曜日

海豚(イルカ)の肉を食べさせられた世代

 鯨(クジラ)と海豚(イルカ)は、生物分類上、区別がない。体長が4mを超えれば鯨(クジラ)、それ以下だと海豚(イルカ)という一応の区別はあるが、例外はある。

 昭和時代の学校給食では、低廉(ていれん)な価格で動物性蛋白質(たんぱくしつ)が摂取できるということで、「鯨の龍田揚げ(たつたあげ)」がよく出された。

 ところが、鯨の龍田揚げだと信じて食べたものは、かなりの高い確率で、「海豚(イルカ)の龍田揚げ」であった。

 私と同年代の者でも、このことを知っている人は少なく、話すと驚かれる。とりわけ、女性の場合には、気分が悪くなることもあるようだ。

 当時の「鯨の龍田揚げ」の贋物(にせもの)、すなわち「海豚(イルカ)の龍田揚げ」は、肉が硬(かた)く、決しておいしいものではなかった。学校給食で「鯨の龍田揚げ」を食べさせられた世代は、「鯨肉(げいにく)=不味(まず)い」と思い込んでいる。

 英国でも、第2次世界大戦後、大日本帝国軍のせいで、すべての植民地を失い、国民総生産が半分になるという経済力の半減を経験し、貧困に喘(あえ)いでいたときには、鯨肉(げいにく)を食べていた。けれども、英国人のかなりは、反捕鯨である。たぶん、学校給食で「鯨の龍田揚げ」しか食べていない日本人と同様、彼らもまた、不味(まず)い部位(ぶい)しか食べなかったのであろう。

 3大高級部位(さんだいこうきゅうぶい)とされる尾の身(おのみ)・脂須の子(あぶらすのこ)・鹿の子(かのこ)のうちで、さらに高級なものを食べると、こんな旨(うま)いものは、コーカソイド(白人)には知られたくないと思ってしまう。

 日本人なら、死ぬまでに、1度は、食べておくとよい。

 また、心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳梗塞(のうこうそく)になりやすいタイプの人にとって、鯨肉は健康にいい。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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