2013年1月10日木曜日

国債残高が1000兆円近いけど、戦時国債のことを考える意外と大丈夫な気がするのだが……。

 大東亜戦争(第2次世界大戦・太平洋戦争)のときの戦時国債は1400億円で、政府短期借入金は2000億円だった。当時の貨幣価値は、1円が今の1万円に相当するから、現在ならば、3400兆円の借金が政府にはあったわけだ。

 戦後、税収を超える償還を行なったところ、ハイパーインフレとなり、貨幣価値が下がり、償還された紙幣(しへい)は紙屑(かみくず)同然となった。戦時国債を買っていた者は、大いに損をしたわけだ。

 それでも、わが国は蘇(よみがえ)ったのだから、現在の1000兆円近い国債は、大したことはないように感じる。

 ところで、私の母方の祖母は大地主の娘だった。戦前の法律では、長男のみが遺産相続することになっているが、実際には、それぞれの家庭ごとに細かな事情は異(こと)なっていて、祖母は不動産以外の遺産をたんまりと受け取った。

 祖母は、大東亜戦争中に、その遺産をそっくりそのまま、戦時国債に突っ込んだ。よほど、大日本帝国軍がアメリカ合衆国軍に勝つと信じていたらしい。

 そして、「不動産を持たない資産家」から、「何もない貧乏人」になった。

 それでも、わが国は、ちゃんと勉強すれば、それに応じたものにはなれる社会だから、ハイパーインフレがあっても、いいと思うのだけど……。

 私個人としては、住宅1軒を除く、殆(ほとん)ど凡(すべ)ての財産を戦時国債に突っ込んだうちの祖母の豪快さは、好きなんだな。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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