2009年6月1日月曜日

身長と学力の関係(その3)

 身長と学力の関係について、これまで、身長と学力の関係(その1)身長と学力の関係(その2)で述べてきた。
 脳の血管が太くなればなるほど、単位時間あたりの情報処理量が多くなり、勉強の速度が上がるということを指摘した。ところが、脳の血管を劇的なまでに太くする方法が今のところはない。また、身長が高くない場合には、どうすればよいのかについても述べていなかったので、ここでわかる範囲で述べたい。

 まず、心臓を鍛える。
 脳の血管が太くないという点で不利ならば、血流量を増やすために、心臓の機能を高める必要がある。自動車に詳しくない場合には、ピンとこないかもしれないが、排気量2000ccのエンジンの自動車で、排気量3500ccの自動車に対抗するには、ターボをつけるなり、スーパー=チャージャーをつけるなりして、パワーアップを図るのと同じだ。
 手近なところで、心臓の機能を高めるには、2日に1回くらいの割合で40分くらい走ればよいだろう。
 スポーツ推薦で選手をかき集める高校を除くと、長距離走や駅伝が強いところは、勉強のできる高校の割合が高い。関係ないが、短距離走の強い高校は、勉強が得意とは言いかねる場合が少なくないと感じているが、瞬発力だけで、持続力に欠けるからではないかと考えている。

 つぎに、脚に筋肉をつける。
 心臓のポンプとしての機能だけでは、全身に血液を送り、再び心臓に戻ってくるだけの能力がない。足りない部分は、ものを呑み込む際に喉(のど)が嚥下運動(えんかうんどう)をするように、毛細血管が嚥下運動のようなことをおこなうことで、全身に血液がくまなく巡(めぐ)るようにしている。
 この働きを強めるには、脚に筋肉をつけるのが効果的だそうだ。
 歌手の長渕剛(ながぶちつよし)は、ジムで筋力トレーニングを毎日、4時間おこなっている。太ももの筋肉を充分につけておくのは、酸欠状態になることなく、ライブで最後まで唄いきるために必要だから、そうしていると、なにかのインタビューで答えていた。
 脚の筋肉をつける簡単な方法を考えた。たとえば、21段変速の自転車で、前のギアを直径のいちばん大きいものに、後ろのギアを直径のいちばん小さいものにしたまま、どんなときでもそれで走り続けるという方法である。もともと、一般の人よりも脚に筋肉がついている私でさえ、1週間もしないうちに、太ももの周囲の長さが2センチアップした。
 太ももに筋肉をつけるのは、勉強には必要なことだと考えているのだけれども、うちの女子生徒は全員、嫌がる。
 ファッション=モデルの影響で、日本の女子の勉学能力が落ちているといえなくもない気がする。

 3つ目に、血液の流れる量が増えるようにする、つまり、血流をよくする。
 ほかの条件が同じであるならば、血液をさらさらにして、血流がよくなるようにすればよい。以前、勉強と食事、あるいは頭を使う際に必要な物質(その1)で紹介した『菊川怜の頭のよくなるレシピ48』などにも載っているが、不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)の摂取量を適度にして、脳の中を流れる血液の量が増えるようにする。
 Googleで検索したら、「旺文社パスナビ-福田千晶の合格脳の作り方!」というのが出てきた。運動と食事の重要性が書いてある。
 リンクを貼っておく。

 検索結果から判断すると、2006年6月のものがよく読まれているらしい。

 ときどき、見かけるのであるが、家庭での食事担当者(母親である場合が多い)が大の料理嫌いである場合、食生活が悪すぎるせいで、子どもの勉強に支障を来(きた)している場合がある。きちんとした食事を出すように依頼しても、このような食事担当者は、適切な食事を毎日3回、作るようになったことがない。朝・昼・晩とちゃんとした食事を作るには、最低でも3時間はかかる作業である。県庁所在地などを除いた地方の公立中学校の生徒であれば、毎日、3時間、家庭で勉強したら、ほとんどだれでもオール5がとれてしまう。3度の食事を適切にこしらえることができるのは、本来、学力水準の高い人でないと難しいらしい。
 そうなると、対処方法はひとつだけだ。
 自分で食事を作る、これである。
 自分が食事担当者になれば、よく勉強した後は、それに応じて、必要な物質が多く含まれるものが食べたくなる。猛烈な運動をした人間が、そのあと、餡子(あんこ)などの甘いものを食べたくなり、そのあとは、炭水化物を大量に食べたくなるようなものだ。
 以前に、こんなことがあった。ある母親が資格を取得しようと、資格試験の勉強を昼間の空いた時間にするようになった。すると、途端(とたん)に、冷蔵庫に納豆が増えたそうだ。納豆にはレシチンが多く含まれており、頭を使うには、これがないと始まらないという物質である。だから、逆に、頭を使うことがまったくない生活をしている人が食事担当者であった場合、これこれのものを食事に取り入れてくださいと申し入れても、「自分にとってはまったく必要のない物質」なので、理屈ではわかっても、結局は、作る気にならないようだ。

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早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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