ル=マン24時間レースに参加していた頃、日産はポルシェPorscheのレース用エンジンを2基、購入した。当時のポルシェは1基あたり10億円出せば、だれにでも売ってくれた。
ひとつはテスト用に使用し、もうひとつは分解してどんな秘密が匿(かく)されているのかを調べようとした。
ところが、電子制御などの先進技術はなにもなかった。「工夫(くふう)」というものさえなかった。昔ながらの構造のエンジンだった。旧来のものをただ極度に洗練しただけのものだった。
日産の技術者たちは唖然(あぜん)とした。
「これが伝統の力というものか❗」と日産の技術者は言った。
しかしながら、「伝統の力」に胡座(あぐら)をかいたせいで、今の日産のGT-Rに対費用効果で上回るものが製造できなくなっている。
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