2009年9月30日水曜日

NHKの集金人が来た。

 NHKの集金人が来た。正式名称(めいしょう)は「地域開発スタッフ」というものらしいが、ふざけた名称だ。
 玄関チャイムが鳴ったが、事前の約束のない訪問者は碌(ろく)なものがないので、無視していたが、ドアをガンガン叩くなんてことをしやがる。その上で、玄関チャイムをしつこく鳴らす。
 インターホンに出たら、NHKだった。
 玄関まで駆けて行って、玄関を開けるなり、「テレビはない。上がって確かめろ。ほら、さっさと上がって確かめろ。確かめないで、何度も来るな」と言った。
 NHKの集金人は2人組だった。今までにないパターンだ。これまでにやって来たのとちがって、随分(ずいぶん)と若い。2人とも20代と見受けられた。不況の影響で、仕事が見つからず、NHKの集金人をする若造が増えているらしい。従来のNHKの集金人は、社会的落伍者風の中年のおっさんが多かったのだが。不況の影響でNHK集金人の若齢化(じゃくれいか)が進んでいるらしい。20代の若造がNHKの集金人をしているようだと、日本の経済状況は相当にまずいのではないか?
 で、地域開発スタッフ(正式名称)に、室内に入って、テレビがないかどうかを確かめろと、何度も促したが、頑(がん)として、応じない。
中に入ったら、不法侵入で訴えると思ってるんだろう! ……そのとおりだ!! そもそも、無駄なことで他人の時間を暴力的に奪うという不当なことをしている自覚はあるのか!?
 2人の集金人にとっては、集金しやすそうだと踏んで突撃したら、最悪の住人だったらしく、お赦(ゆる)しください、もう帰りたいですって顔をしていた。
 うちのマンションでは、自分が利用していないので、よくわからないが、ケーブルテレビのサービスがついていて、回線を繋(つな)げば、無料でほぼすべてのテレビ番組が見られるので、だれもNHKに入っていないはずなのだが、ほかの住人には交渉することなく、どこかに行ってしまった。よほど懲(こ)りたと見える。

 以前から抱いているNHKの不満をここで述べておく。このうちの一部を集金人(地域開発スタッフ)に主張しておいた。

1)独り暮らしでも、8人暮らしの大家族で、テレビ受像機が5台ある家庭でも同じ受信料はおかしい。衛星契約(地上波を含む)で、12か月分前払い額で2万5,520円だ。

2)沖縄県在住者の受信料が廉(やす)い。衛星契約の12か月分前払い額で2万3,860円だ。所得水準でこうした区別をするのであれば、東京なら、港区在住者は、30万円で、足立区在住者は1万2千円くらいにしなければならない。埼玉県朝霞市在住者なら、8千円かな(このあたりの数字は、特にいい加減だ。真面目に反論するなよ)。

3)勝手に電波を飛ばしておいて、テレビ受像機があるということで、一方的に受信料を徴収しようとするのはおかしい。これは、勝手に郵便で品物を送りつけておいて、金を払えというものだ。郵便受けを設置してある以上、金を払う義務があると主張するようなものである。

4)報道の公平性・中立性が保たれているとは思えない。偏向が甚(はなは)だしい。

5)NHKの職員は真面目に仕事をしているとは思えないところがある。このブログ「掃除機庵主人日乗 l'homme révolté」のアクセス解析を見ると、NHKからのアクセスがけっこうあった。勤務中に、こんな屑(くず)ブログを読んでいるんじゃねえや。NHKからのアクセスのみ、課金制にしてやろうか(どうやったら、そんなことができるのか、わからんが)。

6)ラジオならたまに聴くので、ひと月あたり480円なら払ってもよいと提案するのだが、集金人の人件費のほうが高くなるので、どうしてもやろうとしない。コストがかかってでも、公平性を保持しようという気がないらしい。そんなに金儲(かねもう)け中心でやっていきたいのか?

7)「NHK」という略称そのものに品位がない。日本放送協会Nihon Hôsô Kyôkaiの頭文字を並べているわけだが、なんだか、変だ。「日放協(にっぽうきょう)」でいいではないか? あるいは、英語でJapan Broadcasting Corporationの頭文字をとって、JBCとでもすればいい。

 なお、私は本当にテレビ受像機を持っていない。テレビ放送は、単位時間あたりの情報量が少なすぎるから、時間が無駄になるのだ。だから、テレビ番組は見ない。また、NHKの受信料が払いたくないからテレビ受像機を持っていないという側面もある。NHKの受信料のせいで、私はテレビ受像機を買わないことにしている。ということは、NHKは、私のような人間がテレビ受像機を所有することを阻(はば)んでいるわけだ。内需拡大を阻んでいるわけだ(←無理のある論法だな)。
 また、税金に組み込んで徴収(ちょうしゅう)すれば、今ほども手間はかからなくなるはずなのに、そうはしない。税金として徴収すれば、政府からの監視が強くなるのだろう。そうなれば、困ることをきっとやっているにちがいない。でも、たぶん、「言論の自由を守るため」とかなんとか言いそうだな。

2009年9月29日火曜日

円周率のπを漢字だと小学4年生が思っていた。

 今日、小学4年生に円周率(π)を教えた。
 日本の小学校では3.14だが、イギリスでは22/7(7分の22)で計算したりするとか、πは無理数であり、超越数であることや、当然、無理数や超越数の定義を教えた。ほかにも、円周率の計算の出し方や、『π』という題名で、最初から最後まで円周率が延々と印刷されているだけの本が出版されたことがあるとか(校正係の人は大変だっただろうな)、円周率の憶え方を教えた。
 その上で、日本の中学以上では、「π」としか書かないが、英国では、ギリシア文字のπを使わずに、πの英語表記であるpiの頭文字のpで代用することがあると指摘したところ、こんな反応があった。

えーっ! πって漢字じゃなかったの!?

 こういうのが、小学生に教えるときの醍醐味(だいごみ)であり、おもしろさ・たのしさである。最初にπがギリシア文字だと説明しなかった私にも落ち度があるのだが。
 とはいえ、たとえば、ゲオルク=カントールの無限集合では、濃度によって、無限集合を分類する。たとえば、自然数全体の無限集合は\aleph_0(アレフ=ゼロ)である。初期のころは、学者によっては、ヘブライ文字が簡単には表記できないので(今でも簡単ではないが)ギリシア文字のω(オメガ)を使った表記法もあった。また、フランスのガリマール社Editions Gallimardから刊行された書物で、\aleph_0(アレフ=ゼロ)が「手書き」に見えるものがあった。ガリマール社は、日本でいえば、岩波書店に相当するような老舗(しにせ)であり、権威であるのだが、そこが手書きに見える\aleph_0(アレフ=ゼロ)を印刷していたのである。超一流の出版社でさえ、\aleph_0(アレフ=ゼロ)のちゃんとした活字がなかったのである。そんなことを知っていると、英国人が円周率を「p」と表記するのも当然だろうと思うのは致(いた)し方(かた)ないだろう。
 そんなところへ、「p」という表記から、「えーっ! πって漢字じゃなかったの!?」と、意表を衝かれた発言が出れば、こちらとしては、大いに驚くわけだ。

2009年9月28日月曜日

慶應義塾と青山学院を対象にした大学合格斡旋詐欺(あっせんさぎ)

 以前、慶應義塾大学と青山学院大学とを対象にした大学合格斡旋詐欺があった。
 その手口は、うまく考えらたものであった。こういうものだ。

 斡旋手数料は総額で、慶應義塾大学は3,500万円で、青山学院大学は2,500万円である。最近は景気がよくないので、この値段だが、以前なら、慶應義塾だと1億円は出さなければなかった(←これで3,500万円は廉(やす)いと思わせる。それにしても、個人的には、青山学院の価値が、とりわけ男子学生にとって、慶應義塾の7分の5もあるとは思えないのだが)。
 慶應義塾大学の場合、国会三田会という慶應義塾出身の集まりがある。三田会というのは慶應義塾の同窓会の名称である。三田会の三田は、慶應義塾の本部所在地である東京都港区三田二丁目15番45号に由来する。あまたある三田会のうち、衆議院議員・参議院議員などで構成されるのが国会三田会である。
 国会議員を通じて大学側に入学試験での得点の上乗せを依頼する。もっとも、箸(はし)にも棒にもかからない成績で、得点の上乗せをしても合格最低点に届かない場合は、不合格になってしまうが、その場合は、3,500万円を全額、返却する。合格の場合は、こちらの手数料を引いた分を政治献金という形で国会三田会に送金する。

 この斡旋詐欺のうまいところは、不合格の場合には全額返却というところである。これなら、文句は出ない。
 また、実際には、国会議員に斡旋していない。合格しているのは、実力で合格した受験生だけである。絶対確実に合格すると確証がない場合、経済的に余裕のある保護者の中には、わずか3,500万円で10点なり、15点なりが上乗せしてもらえるのならば廉(やす)いと考える。
 一般の大卒者の平均生涯賃金が2憶5千万円のところ、早慶以上になると平均が、3億5千万円だ(これについて、文学部出身者、とりわけ哲学科出身者が一所懸命に平均生涯賃金を下げる努力をしているのだが、力(ちから)及ばずである)。単純に考えて、1億円の差だから、3,500万円を投資しても、6,500万円分、お得になるから、犯罪という点を除けば、合格斡旋に3,500万円を投資するのは、経済学的に合理的な行為である。

 合格した場合にのみ、斡旋料を着服し、不合格の場合には返却しているのだから、この詐欺はばれるはずがなかった。ところが、ばれてしまった。
 合格発表の前に、すでに受け取っている斡旋料を遣(つか)い込んでいたのである。当然、斡旋料の全額返却ができず、被害者に訴(うった)えられ、発覚した。
 合格発表まで、遣(つか)い込まずにいたら、けっしてばれることはなかったんだろうなあ。

 この事件が発覚した直後、学習院の女子中等科の説明会だったと記憶しているのだが、学習院では、中学受験・高校受験・大学受験では、コネや不正はまったくないので、甘いことばに騙(だま)されないようにと、何度も言っていたそうだ。
 学習院幼稚園と学習院初等科については、コネなどが使えないとは言っていなかった。うーん、ちょっと気になるところだ。

2009年9月27日日曜日

1,365円(税込):跳(と)び縄(なわ)

 9月24日の記事で、「一昨日」すなわち9月22日に跳び縄を購入し、生徒たちに縄跳(なわと)びをさせている旨(むね)の記事を書いた。
 生徒の体力などにもよるが、1時間に1回、1分間から3分間、縄跳びをさせたところ、睡眠が深くなったとか、朝、すっきりと目覚めるようになったとか、そうした報告があった。
 これまでにも、勉強ができるようになるためには体力が必要であり、たとえば、つぎのいずれかを行なうように指導してきた。

週3回、水泳をする。できれば、毎回、30分間、全力で泳ぎ続ける。
週3回、毎回、30分以上、ジョギングをする。

 すぐには実践できなだろうから、ハードルの低い設定から始めて、最終的に、上記のいずれかになるようになればよいと助言してきた。
 ところが、もともと勉強の得意でない者は、生活習慣が悪いか、食生活が悪いか、あるいは両方である場合が多く、食生活のほうは、保護者の協力によって改善できても、生活習慣の改善は難しかった。夜更(ふ)かしが改まらない者は、いつまで経っても、そのままであることが多かった。
 正直なところ、もっと早くから縄跳びを導入しておけばよかったと、いささかなりとも後悔の念を感じている。これほど効果があるとは思いもしなかった。
 もっとも、縄跳びをしなくても、水泳やジョギングをしていれば、問題はなかったのだが。

 今の悩みは、アスファルトの上で縄跳びをすると、膝(ひざ)に負担がかかるので、それをどう解決するかというものである。

 ところで、小学生たちにも、縄跳びをしてもらうことにした。

「この跳び縄は、日本製の跳び縄の中で(たぶん)最高級品で、値段は、なんと、1,365円もするのだ」
 そう、私が言ったところ、ひとりの小学生が感動していた。
「すごっ! 1,365円って、1年は365日と言っているような値段だ
 どうして、そういうおもしろいことに気がつくのだろうか?

2009年9月26日土曜日

5フィート6インチ、139パウンド: 5' 6", 139 lbs

 イギリスではポンド=ヤード法で長さを測(はか)ったり、重さを量(はか)ったりするということを小学生に話し、私の場合、身長167cmから168cmなので、5フィート6インチ5 feet 6 inchesくらいだと述べたところ、138cmと145.5cmの小学生が自分は何フィート何インチになるのかと訊(たず)ねてきた。
 それで、138cmは4フィート7インチくらいで、145.5cmの場合は4フィート9インチくらいだと答えたうえで、4フィート7インチの場合は、省略して、four seven(フォー=セヴン)と言ったりするということをつけ加えた。
 小学生たちにとっては「なんとなく、かっこいい」らしい。
 ついでに、ふたりとも体重が約29kgなので、64パウンド64 poundsくらいだと教えてやった。
 これも、かっこいいと感じるらしい。

 おれって、身長が4フィート7インチで、体重は64パウンドなんだ。

 どこがかっこいいのか、わからんなあ。

2009年9月25日金曜日

季節風と小児喘息(しょうにぜんそく)と悪性リンパ腫(しゅ)

 義務教育で習ったことを憶(おぼ)えていない人は多い。むしろ、日本人全体で考えた場合、憶えていないのが普通である。
 その一方で、憶えているけれども、その知識を日常生活に活用できない場合もある。

 友人が横浜のある地域で1戸建てを買おうとしたことがあった。電鉄会社が宅地として売り出し、その結果、知名度が高くなっている地域だ。ところが、そのあたりは、小児喘息(しょうにぜんそく)が突出(とっしゅつ)して多い地域だった。
 なぜか?
 ちょっと考えればわかることだが、川崎市の南部にある埋立地の工場地帯から出る煤煙(ばいえん)などが、空気中を上昇し、夏の間は、南東の季節風によって北西へと流され、適度なところで地上に降下(こうか)する。その降下する場所が、横浜市のその地域なのである。
 幼い子どもがいるのならば、そんなところに住むのはやめたほうがよいわけだ。
 結局、友人はその地域での住宅購入をやめた。子どもの成長を考えれば、賢明(けんめい)な選択だろう。

 同様のことが、福井県でもあるらしい。
 原子力発電所の集中している場所から南東の位置に住む子どもたちの悪性リンパ腫(しゅ)の発生率が異常に高いそうだ。そうした記事をある週刊誌が掲載した。その週刊誌の発売日の2日前に、朝日新聞の夕刊に、「出版差し止め」の申請だか、仮処分だかが出された旨の記事が掲載されていた。
 根も葉もない記事であれば、販売前に、出版差し止めという手段に出てくるとは思えないから、これは確度の高い記事だろうと、むしろ、その週刊誌を買って読んだ。
 冬場に北西の季節風が吹き、その風下の地域では、通常よりも高い発生率で児童が悪性リンパ腫に罹患(りかん)しているそうだ。

 以上の2点について、小学生で習う知識から、こうしたことが予見(よけん)できそうなものなのに、と思ってしまうのだけれど、人間というものは、ついつい見落としてしまうものなのかもしれない。

2009年9月24日木曜日

跳(と)び縄(なわ)を買った。

 当校に、体力がなさすぎて勉強が続かない生徒がいる。2日に1回くらいのペースで20分以上ジョギングなどをするようにしたほうがよいと助言しても、やる気が起きないらしく、一向(いっこう)にジョギングをする気配がない。
 比較的手軽にできて、時間を要さないもので、運動になるものを考えた。縄跳(なわ)びrope jumping/rope skippingをするということになった。

そこで一昨日(おととい/いっさくじつ)、跳び縄(とびなわ)を買った。西武池袋線江古田駅北口近くにあるBlanc Roche(ブラン ローシュ)というスポーツ用品店で買った。blancは「白(white)」という意味の形容詞で、rocheは「岩(rock)」のことだ。とはいえ、フランス語では形容詞は名詞の後ろに置くのだけれど、それが逆になっている。また、une rocheは女性名詞なので、形容詞も女性形にしなければならず、この場合、blancheとして、la roche blancheとなる。laは定冠詞で、英語のtheに相当するもの。また、「岩」に相当する語にrocheの後ろに-rのついたun rocherもあり、これは男性名詞なので、le rocher blancとなる。店主は「白岩さん」で、白と岩の順番を同じにしたいことと、また、「ブラン ローシュ」という音が気に入ったということで、あえて文法を無視したそうだ。このあたりはいかにも日本らしい。
 自由が丘はお洒落(しゃれ)な街というイメージがあって、店の看板などにフランス語が多用されているけれど、綴(つづ)りをはじめ、いろいろと間違っていることが多い。英語にすら間違いが多い浅草よりはましかもしれないが。

 それはともかく、「縄跳(なわと)びrope jumping、ください」というと、ちゃんと跳び縄jumping ropeを出してくれた。
 日本語を正しく使わなくても、通じるというのがおもしろい。 

 体力不足の生徒と思えるを対象に、縄跳(なわとび)びをしてもらうことにした。

 生徒だけに強制的に縄跳びをさせるというのは、不満を抱かせる原因になりかねないので、生徒と一緒に自分も縄跳びをすることにした。
 これが、なかなか、たいへんだった。縄跳びを始めて1分後にはへろへろになる。縄跳びって、意外とたいへんなんだな。

 因(ちな)みに、購入した飛び縄は、ASICSのもので、品名が「INF公認クイックグラスプトビナワ」だ。1本、1,365円(税込)だ。2本、購入した。
 INFというのは、縄跳びに詳しいどこかの大学教授が主宰している個人的な団体らしいのだが、ウェブサイトもないようで、ちょっとあやしい。大した団体ではないらしいのだが、本格的に縄跳びに取り組む人がそんなにいないので、問題化することはなさそうだ。

 当初の予定では、体力不足の生徒に縄跳びをしてもらう予定であったが、体力のある生徒も自主的に縄跳びをしていた。
 夕日に向かって、身長185cmと181cmの大男が、塾の前で、ふたり並んで、夕日に向かって縄跳びをしている様子は、ちょっと、気持ち悪い。

2009年9月23日水曜日

コンビニ弁当の人気ランキングは、社長や役員の出身大学と関係があった。

 コンビニ弁当の人気と、それぞれの会社の社長や役員の出身大学との相関関係に気づいた。

 まず、結論を述べておくと、おいしいと評価されるコンビニ弁当は、それぞれのコンビニエンス=ストアの役員の多数派出身大学の学生食堂の評価と一致しているという事実に辿(たど)り着いたのだ。

 このことに気づいたきっかけは、ファミリー=マートの最多数役員を輩出している大学が早稲田大学だと知ったことにある。学生時代に、学生食堂はまずいわ、大学近辺の食堂もまずいわで、ろくでもない環境で過ごしているから、まずくても気にならないから、インターネット調査会社のマイボイスコムのアンケート結果で、あまりおいしくないとされたのだろうと思った。
 その調査結果はつぎのとおり。

「どのコンビニ弁当が一番おいしいか」
セブンイレブン 44.4%
ローソン 9.6%
ファミリーマート 8.2%
サークルK・サンクス   4.3%
am/pm 3.2%
ミニストップ 1.4%
ポプラ 0.7%
デイリーヤマザキ 0.5%
スリーエフ 0.2%
その他 1.6%
わからない 25.4%
無回答 0.4%

 店舗数の少ないところを除いて、上位3社について、社長や役員についてつぎのことが言える。

セブンイレブン Seven-Eleven Japan Co. Ltd / 7-Eleven (看板ではELEVEnとなっている。もともとのアメリカのセブンイレブンは7-Elevenと表記するようだ。それにしても、看板のELEVEnは最後がどうして小文字のnなのだろうか?)
『就職でトクする大学 損する大学ランキング 2008年版』によれば、最多数役員を輩出している大学は中央大学である。社長の鈴木敏文(すずきとしふみ)が中央大学経済学部出身ということもあるのだろう。(関係ないけど、微分・積分(びぶん・せきぶん)を教えているときに、「微分・積分、いい気分」と、ときどき言ってみるが、ウケた試(ため)しがない。)

ローソン Lawson Inc.
 代表取締役社長兼CEO(Chief Executive Officer最高経営責任者)の新浪健史(にいなみたけし)は、慶應義塾大学経済学部卒業。ローソンの最多数役員を輩出している大学は不明。親会社はダイエーであったが、現在の筆頭株主は三菱商事である。代表取締役兼CEOの新浪剛史は三菱商事から、ローソンに出向、顧問・代表取締執行役員を経て、代表取締役兼CEOに就任している。慶應義塾出身の執行役員などが多い場合には、代表取締役に慶應義塾出身者を送り込むのが無難だと考えられ、執行役員に慶應義塾出身者が多いとしても不思議ではない。少なくとも代表取締役社長兼CEOは慶應義塾大学経済学部出身である。

ファミリーマート FamilyMart Co. Ltd
『就職でトクする大学 損する大学ランキング 2008年版』によれば、最多数役員を輩出している大学は早稲田大学である。慶應義塾大学出身役員もきわめて多い。ところが、代表取締役社長の上田準二(うえだじゅんじ)は山形大学文理学部出身である。もともと、伊藤忠商事の社員で、所謂(いわゆる)、落下傘社長(らっかさんしゃちょう)だ。役員の2大学閥(がくばつ)が早稲田と慶應義塾なのに、山形大学文理学部出身社長というのは、不思議な気がしたが、早稲田出身を社長にすると慶應義塾出身者から不満が出るし、慶應義塾出身者を社長にすると、早稲田出身者から不満が出そうだから、それ以外からすこぶる優秀な人間を落下傘社長にしたのではないかという充分には根拠のない推測をうちの生徒が披露(ひろう)した。でも、なんだか、的(まと)を射(い)ていそうな気がする。いずれにしても、早稲田出身の役員がいちばん多いそうだ。

 つぎに、それぞれの大学の学生食堂のランキングである。これは朝日新聞社が発行している『2007年版 大学ランキング』に拠(よ)る。

コンビニエンス=ストア 学閥(がくばつ) 学生食堂の評価
セブンイレブン 中央大学 第6位
ローソン 慶應義塾大学  第62位
ファミリーマート 早稲田大学 第74位

 上記の一覧に、コンビニ弁当の支持率を加えると、こうなる。

コンビニエンス=ストア 学閥(がくばつ) 学生食堂の評価 弁当の支持率
セブンイレブン 中央大学 第6位 44.4%
ローソン 慶應義塾大学  第62位 9.6%
ファミリーマート 早稲田大学 第74位 8.2%

 というわけで、コンビニ弁当の評価と、社長・役員の出身大学の学生食堂の評価が、見事に一致していると言える。
 私自身は、化学調味料アレルギーなので、コンビニ弁当は食べないのだが。

 

2009年9月22日火曜日

1分でできあがるカップ麺が普及(ふきゅう)しなかった理由

 その昔、1分で出来上がるカップ麺(めん)があった。ところが、その商品は、すぐに消え去った。
 なぜか?
 1分で出来上がっても、熱湯を注いでの1分後だと、熱いのである。熱くて食べられない。食べられるくらいの温度になるのを待つと、結果的に3分が経ってしまう。
 おまけに、1分で出来上がるような麺(めん)だから、のびやすい。
 なんでもかんでも、時間を短縮すればよいというわけではないという事例だ。

2009年9月21日月曜日

日本3大急流の憶え方:富士川・球磨川・最上川

 日本3大急流の憶え方を当校の小学4年生が考案したので紹介しよう。3大急流とは、知名度の高い河川のうちで、とりわけ流れの速いものの代表的な河川3つのことで、富士川(ふじかわ)・球磨川(くまがわ)・最上川(もがみがわ)を指す。実際には、これら3つの河川よりも急流である常願寺川(じょうがんじがわ)があり、2,661mの標高から、わずか56kmで富山湾に注(そそ)ぎ込む。日本3大急流を寄せつけない急流っぷりだが、知名度が低いので、3大急流には入っていない。

富士川(ふじかわ):長野県・山梨県・静岡県に跨(またが)る。標高2,685mから128kmを駆け降り、駿河湾(するがわん)に注ぐ。上流では釜無川(かまなしがわ)と呼ばれる。「ふじ」と濁(にご)らないのが正式。

球磨川(くまがわ):熊本県を流れる。標高1,400mあたりから115kmをかけて八代海(やつしろかい、不知火海(しらぬいかい)とも呼ばれる)に流れ込む。球磨焼酎(くまじょうちゅう)や、西日本で3番目に大きい鍾乳洞(しょうにゅうどう)である球泉洞(きゅうせんどう)が有名。

最上川(もがみがわ):山形県を流れる。標高2,024mから229kmをかけて日本海に注ぐ。「五月雨(さみだれ)をあつめて早(はや)し最上川」と松尾芭蕉(まつおばしょう)が詠(よ)んだ。

富士もガミガミ怒ってる。
ふじさんクマもガミガミおこってる。

 どうです。なかなかよくできていると思わない? 映像を思い浮かべると、なかなかシュールでよろしい。さらには「富士山(ふじさん)」の「山(さん)」から「3大急流」の「3(さん)」をも想起(そうき)するしかけだ。意図(いと)したわけではないだろうけど。小学4年生の作としては秀逸(しゅういつ)といえるだろう。
 あるレベルから上の中学受験をするのであれば、こんなものはいちいち憶えなくてもよくて、中学校・高等学校での勉強を踏(ふ)まえると、地理マニアでもなければ、知っておくべきなのは最上川と富士川だけでいいんじゃないかと思っている。最上川は松尾芭蕉が詠んでいるし、富士川は、日本史で「富士川の戦い」が登場する。まあ、一般常識としては、球磨川も含めた日本3大急流として知っておいたほうがよいのだろうが。

2009年9月20日日曜日

秋の交通安全週間のポスターに出演したことがあるんだぜ。

 秋の交通安全週間のポスターに出演したことがあると言っても、私の革のジャンバーとオートバイ用のヘルメットなんだが。
 広告代理店勤務の知り合いから電話があって、私が着ている革ジャンとヘルメットが、これから作成するポスターのイメージに合っているから貸せという。
 革ジャンは、造船所で働く人dock workersのために開発されたもので、雨の中でも作業ができるように防水加工が施(ほどこ)されている。革ジャンとしては、きわめてシンプルな部類に入るデザインのものだ。革ジャンの内側には、背中の部分にはハーレー=ダビッドソンHarley-Davidsonのロゴと、初期型のオートバイが刺繡(ししゅう)されている。8万円くらいだったような気がするが、このくらいの商品はファスナーを修理したりすれば、20年以上着られるので、結果的に、ユニクロよりもお得だと思う(ユニクロは買ったことがないけど)。革が分厚(ぶあつ)くて、ちょっと動きづらい。
 ヘルメットはアライヘルメットのフラッグシップ=モデルRX-7で、定価5万5千円くらいのもの。色は白で、元来、オリジナル塗装を施すためのものなのだが、そのまま使っていた。そういえば、白いヘルメットしか買ったことがないなあ。

 警視庁など、お役所関係の仕事は、広告代理店としては、基本的にあまり儲(もう)からない。それでも、一般の顧客に対する信用度を高めるために、引き受ける。警視庁の仕事を請(う)け負(お)っているのであれば、信用できるだろうと思わせるのだ。

 交通安全週間のポスターはというと、こんな感じのものに仕上がっていた。
 オートバイ乗りが、病院の手術室の前にある長椅子に腰かけている。片方の腕には包帯が巻かれ、その腕を三角巾(さんかくきん)で吊(つ)っている。肩から革ジャンを羽織(はお)り、横に白いヘルメットが置かれている。額(ひたい)にあたるところにあるARAIの文字は消えていた。白いテープを貼って見えなくしたそうだ。警視庁のポスターに特定の企業の名が出るのはまずいらしい。
 秋の交通安全週間になると、あちこちの交番(当時は「派出所」が正式名称)に貼(は)られていた。モデルのお兄さんが身につけると、口惜(くや)しいくらいにものすごくかっこよく見えた。

 翌年の秋の交通安全週間では、ポスターのモデルにSMAPの木村拓哉が起用されていた。「木村拓哉も、やっと、おれの革ジャンとヘルメットに追いついたか」と思った。

 

2009年9月19日土曜日

中学生でも、映画などでよく耳にするのに、意味不明な英語

 中学生でも、映画などで耳にするのに、場合によっては、高校生になっても英語の教科書などでは目にしない英語がある。中学生や高校生の主に男子生徒に訊かれることがある。ここで紹介しよう。

イェッサー Yes, sir.
戦争物の映画などでよく耳にし、「わかりました」「了解しました」と言っているらしいが、中学生には綴(つづ)りがまったくわからない。
私自身、中学生のときに、yessarやyesserで調べてみたが、辞書には載っていないので、謎のことばだった。
sirは男性に対する改まった呼びかけ。

アイアイサー Aye-aye, sir.
「了解しました、上官殿」くらいの意味。
ayeはyesの意味。
Yes, sir.は陸軍で使うが、Aye-aye, sirは海軍で使う。海軍でもYes, sir.は使うが、その場合は単に上官の言ったことの意味を理解したにすぎず、行動はともなわないが、Aye-aye, sir.は行動が伴う。

ラジャー roger
もともとは無線用語で、「了解」の意味。
無線でしか外部と会話ができない戦闘機のパイロットなどが使う。
自信はないが、空軍で使うものだろう。

サンダーバーズ=アー=ゴゥ Thunderbirds are go.
goの文法上の位置づけがさっぱりわからないらしい。
賢明(けんめい)な高校生の中には、be toという熟語のtoが略されたものではないかと考えた者がいる。be toの意味には、義務・予定・運命・可能・意志があり、義務・予定の意味だと考えたそうだ。つまり、Thunderbirds are to go.の変形なのだと。なかなか、よい推測だと思うが、違っている。
ここでのgoは形容詞で、「準備完了して、順調で、異常なし」の意味で、Thunderbirds are go.は「サンダーバードは準備完了だ」ということで、つまりは「準備完了だから、発進しなさい」という意味が含まれる。

 

2009年9月18日金曜日

ある宗教団体の幹部昇格試験について

私自身、宗教には興味がない。否定的というわけではない。ただ、関心がないだけだ。

親戚(しんせき)に宗教団体に属している人がいる。そうした親戚のうちで、母方の叔母(おば)に、ある宗教団体の幹部昇格試験を解かされたことがあった。

満点だった。

是非とも入信するように勧められた。「掃除機やったら、すぐに幹部になれるんよ」と言う。

しかしながら、その宗教に関する信仰心がまったくない人間が入信するのはおかしいと思ったので、断った。

その直後、今度は、父方の伯母(おば)が幹部昇進試験が満点だったことを聞きつけ、入信を勧めてきた。信仰心がないから、無理だと伝えた。

母方の叔母(おば)にしても、父方の伯母(おば)にしても、「もったいない」と言った。熱心に入信を勧められた。でも、断った。

信心していない人間が簡単に満点がとれるような幹部昇格試験を実施している宗教は信用できない。

その試験は、鎌倉仏教に関して、「倫理社会」(今なら「倫理」)の教科書や資料集に書いてあることを知悉(ちしつ)しており、古文と漢文がすらすらと読めれば、問題なく満点がとれるような代物(しろもの)であった。

宗教に走る人っていうのは、勉強ができなくて、世の中の仕組みが理解できなくて、その結果、自分が、なぜ、貧しいのか、なぜ、人生で報われないのかがわからない人が多いような印象を抱いている。そうした人々が、どうしようもなくなって宗教に頼るようになるのだ、と。

そんな人たちが頼った宗教団体で、幹部に昇格しようと思えば、勉強ができなくてはならない。

勉強ができなくて、頭がよくなくて、辛酸(しんさん)を舐(な)めた人々が、その組織で出世しようと思っても、勉強ができないから出世できない。

なんだかなぁっていう気がしてくる。

それって、救済するのではなく、止(とど)めを刺(さ)すことになっているのではないだろうか。魂の救済を求めて、宗教団体に加入したのに、どうしたって、その組織の底辺の構成員でしかないということを思い知らされるのだから。

     

2009年9月17日木曜日

ラフマニノフとアフガニスタン

 当校では、授業中でも音楽をかけている。小さめの音量で、主にクラシック音楽をかけているのだが、ときにはロックもかける。パンクはかけない。個人的にはパンクは好きなんだけどね。邦楽もかける。もちろん、音量は小さめにしている。

「今日はラフマニノフRachmaninovをかけるよ」と言って、ラフマニノフの曲をかけた。
 そうしたところ、小学生の生徒が、ピアノ協奏曲第2番に感動して、こう言った。
「掃除機先生、アフガニスタンAfgahnistanって、すごい作曲家ですね!」

 ちょっと待て。

ノフ Rachmaninov (Рахманинов)
スタン Afgahnistan

「フ」と「ニ」しか、共通点がないじゃないかと思うのだけれど、小学生にとっては、両者は音が似ているものなんだろうな。耳にした音声から、自分の知識のなかで、それにいちばんよく似ているものを引き出したら、「アフガニスタン」になったのかもしれない。
 
 いや、ローマ字表記にして、音を較べれば、カタカナだけで考えるよりも、似ているといえる。

ノフ  RAFUMANINOFU
スタン AFUGANISUTAN

 こう考えれば、無茶な間違え方ではないな。


2009年9月16日水曜日

廃藩置県直後は3府302県だった。

 47都道府県の名前を憶(おぼ)えなければならない小学生に、廃藩置県(はいはんちけん)の話をした。1871年(明治4年)7月にそれまでにあった藩を廃し、府県に統一して、中央集権化を図(はか)ったものだ。その結果、3府302県となった。305府県であった。しかし、同年すなわち明治4年11月には改置府県と呼ばれる府県の統廃合が行なわれ、3府72県になっている。

「よかったぁ。明治時代に生まれてなくて」

 場合によっては、305府県を憶えなければならなかったと思ったらしく、47都道府県の時代でよかったと安堵(あんど)していた。
 明治4年や5年あたりで、小学生に府県すべてを憶えさせるということはしていないと思うのだが……。



2009年9月15日火曜日

四国4県の位置の憶(おぼ)え方

 明日、47都道府県の位置と都道府県名のテストが小学校であるという。生徒たちは四国が苦手なのだという。県名は憶えたが、位置がわからなくなるときがあるという。だいたい、つぎのような位置に4県がある。

愛媛(えひめ) 香川(かがわ)
高知(こうち) 徳島(とくしま)

 50音順に並べると、愛媛(ひめ)→香川(がわ)→高知(うち)→徳島(くしま)の順になる。
 つまり、アルファベットの「Z」または数字の「2」の筆順の順に愛媛(ひめ)→香川(がわ)→高知(うち)→徳島(くしま)が並ぶと考えればどうかと提案した。

 なお、一般的な憶え方はつぎのとおり。
 いちばん小さいのが香川県
 いちばん大きいのが高知県
 とんがっているのが愛媛県(佐多岬半島が突き出ている)。
 影の薄いのが徳島県(笑)。



2009年9月14日月曜日

「真逆(まぎゃく)」ではなく、「正反対」と言ったほうがよい。

 いつの頃からか、真逆(まぎゃく)なることばが聞かれるようになった。活字でも目にする。
 ところが、真逆は本来「まさか」と読むものであり、真逆様は「まさかさま」であり、場合によって「まっさかさま」と読む。
 真逆(まぎゃく)なんてことばはなかったのである。
 聞いたところでは、大学の附属高校から東京六大学を卒業したアナウンサー(要するに、立教出身の古舘伊知郎(ふるたちいちろう)のことだけど)が、出演するニュース=エンターテイメント番組で使い始めたそうだ。また、このアナウンサーは、捲土重来(けんどちょうらい)を「けんどじゅうらい」(今は許容だが)と読むなど、プロレス中継のときから、ことばを知らないと感じることがよくあった。
 ことばというものは生き物であり、変化するのは仕方のないものだというのは、正しいが、テレビやラジオのアナウンサーや、新聞など、影響力のある媒体が、意識的に妙なことばを使うのはやめたほうがよい。



 1987年出版の書籍。この頃はまだ、真逆は「まさか」でしかなかった。

2009年9月13日日曜日

優秀な高校に進学したほうがよい理由

 ときには、高校受験ではあまり頑張らなくても、大学受験で頑張って、それなりのところ、あるいは、それ以上のところに進学すればよいと考える生徒がいる。
 ところが、これは大きな間違いなのである。

 まず、偏差値の低い高校に進学すると、使用する教科書のレベルが低いので、同じように努力しても、得られる結果が悪くなる。また、私立高校に顕著(けんちょ)なのであるのだが、偏差値が下がると、教員のレベルが下がる。

 有名企業の採用に関して、このあたりの事情については、採用・昇進・学閥……大公開! 有力人事部の本音 就職は「出身大学名」でどう差がつくかを参照してもらいたい。
 ここでは、つぎのようなことが書かれている。

「地頭(じあたま)」がいいかどうか 出身高校もチェック
製造 大学も指標の一つだけど、高校も大事だと思う。大学は受験勉強を一生懸命やれば入れるけど、中学から高校に入る場合は素質が大きく左右する。いい高校を出ている学生であれば、たとえ三流大学であっても、二流の大学よりは底力は上と見るね。地方の伝統校出身者を採用しているけど、いい意味のプライドを持っているし、実際に会社に入っても、がんばって結果を出しているやつが結構いる。
建設 そう、うちも一流大学や三流大学であっても高校をちゃんとチェックしている。つまり、こいつは“地頭”がいいかどうかを見ている。地方の知らない高校から二流大学を卒業したやつは絶対に採らなくても、たとえば開成、麻布や伝統校から三流大学に行った学生の場合、地頭がいいということで評価は高い。

 開成高等学校や麻布高等学校も言及されているが、製造業の人事部の発言「中学から高校に入る場合は素質が大きく左右する」に注目してもらいたい。
 なお、中学受験そのものは、当人の意志・努力よりも、塾・保護者のパワーの占める割合が高いので、中学受験の結果だけでは、図抜(ずぬ)けた上位校を除けば、本人の能力や地頭のよさの指標としては、高校受験よりも精度に欠ける部分があるようだ。
 学習指導の経験からすると、個々人の素質によって、偏差値58あたりと、偏差値63から65あたりに「壁」があるようだ。偏差値については、高校受験 高校偏差値情報に基づくものとする。尤(もっと)も、ここの偏差値は、一般のものよりも若干高めに出ている。
 ここでは早稲田大学を指標として述べる。というのも、早稲田大学はそれなりに難度が高いが、同時に、しょぼい学部もあり、定員も大きいからである。薬学部や医学部などがないのは指標としては不適格な部分がなくもないが。
 大雑把(おおざっぱ)に述べると、偏差値58以下の高校からは早稲田大学合格者は、ほぼ皆無(かいむ)である。生徒の素質そのものに要因があり、さらには、使用教科書のレベルが低い上に、指導方針が大学受験向きではない可能性もある。私立高等学校の場合、教員のレベルの問題もあろう。
 偏差値58から63くらいまでは、早稲田大学合格者がちょっとは存在するようになる。数名レベルから20名程度の合格者数のところなど、多少の幅があるが、これは、指導方針の差や教員のレベルの差などによるものであろう。立地条件による違いもあり、たとえば、同じ偏差値の高等学校であっても、周辺にその高等学校よりもランク・レベルの高い高等学校がなければ、「このあたりじゃあ、うちがいちばん」と思える高等学校に通っていると、合格実績が上がる傾向がある。この点については、改めて述べることとする。
 偏差値65あたりを超えると、早稲田大学合格者が増える。やはり、偏差値63から65のあたりに素質の高さなしには越えられない「壁」のようなものがあるのだろう。偏差値63ちょっとで、正規分布の場合、100人中10番目くらいである。上位1割に入るのは、素質なしには難しいらしい。
 ところで、ワークス=アプリケーションズWork Applicationsという企業がある。今でもそうなのかは知らないが、インターンシップあるいは研修を大学生・大学院生を対象に行なっていた。3週間に亙(わた)る研修ののちに、正確には記憶していないのだが、研修結果を「Aパス」「Bパス」「Cパス」という形で発表し、Aパスの場合は、今後、3年間(もしかすると5年間)は、当社で働きたくなれば、即座に採用で、Bパスだと、今後1年間、Cパスだと、入社不可ということだった。1日当たり1万円の研修費が支給される。研修を受ける前に、応募者全員に筆記試験を行なう。その場合の合格ラインは、偏差値65のところに引いてあったそうだ。
 企業にしても、偏差値65を基準にしているのだから、このあたりを越えるには、勉強のみならず、仕事の面でも、素質の有無が多少なりとも左右するのであろう。
 いずれにしても、少なからぬ一流企業が、地頭(じあたま)のよさを測るのに、出身高等学校名をチェックしている。そして、少なくとも偏差値63以上、できれば偏差値68以上だと、地頭のよさは担保されるのではないかと考えている。

 数年前のことだが、一流企業の中には、出身高等学校名をチェックするところが少なからず存在するということを指摘し、そのことを生徒が保護者に話したところ、「高校名を見るところなんか、あるわけないでしょ!」と一蹴(いっしゅう)されたそうだ。住む世界が違うと見えるものが違うという一例だろう。

追記:優秀な高等学校を出ていると、各分野それぞれに詳しい人物と知り合いになれる。大学の場合、たとえば、早稲田大学だと、基本的に文系大学なので(理工学部はあるけど)、医学・薬学などに詳しい人物と大学内で友人・知人となることは少ない。もちろん、すこぶるつきの優秀な高校出身者と知り合いであれば、その人物を通じて、その人物の友人から、いろいろと情報を得ることができるのだろうが、つまらない疑問などは、やはり、高校時代からの知り合いでないと質問しづらい。こうしたことからも、情報収集という点で、差がついてしまう。



2009年9月12日土曜日

ワールド=カップ=サッカー予選の「バーレーン代表対サウジ=アラビア代表」がYouTubeの「再生回数の多い動画」に入っていた。

 9月9日の時点で、YouTubeの「再生回数の多い動画」に、アラビア語のタイトルのついた動画が登場していた。再生してみたところ、ワールド=カップ=サッカーのアジア予選の5位決定戦だった。
 最終的には2対2で、バーレーン代表が敵地で引き分けていた。本拠地での試合では0対0だったので、アジア5位はバーレーン代表に決定した。サッカーでは、敵地での得点を高く評価するので、2試合とも引き分けでも、敵地で得点した引き分けのほうが評価される。
 日本にバーレーン代表のファンが多いとは思えない。どうやら、1対1のままロスタイムに入り、守り切ればバーレーン代表の勝ちとなるところで、1分後にサウジアラビアが2対1としたが、サウジアラビアは守りに入らず攻め続け、その結果、逆に、コーナーキックから1点を決められて、2対2の引き分けに終わった。その結果、アジア5位となったバーレーン代表は、大陸間プレーオフでニュー=ジーランドに勝てば、ワールド=カップ初出場となることとなった。
 この展開に感動した人が、どこかの掲示板などでバーレーン代表対サウジアラビア代表の試合を紹介して、動画の再生となったらしいが、それだけではないようだ。
 日本代表と定期戦を行なっているのかと思うくらいに頻繁(ひんぱん)に試合をしているので、バーレーン代表の選手に馴染(なじ)みがあるということもあるようだ。
 また、日本代表と試合を重ねたことで、「バーレーン代表を強くしたのは日本代表だ」という考えを抱いている人も少なくないようだ。
 バーレーンが小国であるというのも、日本のサッカーファンに感動を与えた理由でもあるらしい。外務省のサイトによれば2007年9月現在の人口は104.7万人で、そのうちバーレーン人は52.9万人というのだから、バーレーン人の人口で考えると板橋区や杉並区がワールド=カップに出場するようなものである。

 ところで、以下の動画を見ていて、いくつか、気になることがあった。

 

 まず、イスラム系の人々は、喜ぶときに、手を頭よりも高いところに挙げて、旗を振ったりしている。手が疲れないのであろうか?
 点を入れられて、動揺したり、ショックを受けたりすると、口元に手を当てる人が多い。なぜなのだろうか?
 また、両方の掌(てにひら)を額(ひたい)に当てて、髪を掻(か)き撫(な)ぜる所作)(しょさ)をとる人も少なくない。うれしいときにも、そうする人がいる。
 身振りというものは、文化や民族によって違うことがあっても当然なんだけど、こうした所作の由来や起源があれば、知りたいところである。
 ま、外国の人からすると、サッカー観戦において、日本人は、不思議なくらいに拍手と溜息(ためいき)が多いと感じるんだろうけど。

 服装に関して、砂漠の民にとっては、暑さをしのぎやすいアラブ服なのだろうけど、頭の上に載せるスカーフみたいなものは、赤と白のチェック柄(がら)と、純白の2種類しかないのはどうしてだろうか? 青と白のチェック柄なんてのもあっていいだろうに、なにか宗教的な意味合いなどがあるのだろうか? これまた、気になるところだ。

  

2009年9月11日金曜日

ゴキブリは不完全変態

 例年に較(くら)べ、今年はゴキブリの発生数がむやみに多いそうだ。暖冬だったせいで、いつよりも冬を越すことができた卵が多く、その結果、ゴキブリが多いのだという。
 そんなことを言ってから、ゴキブリが完全変態する昆虫か、不完全変態する昆虫かを訊(たず)ねてみた。
 完全変態する昆虫とは、蛹(さなぎ)になる昆虫のことで、蝶(ちょう)、蜂(はち)、蝿(はえ)などがある。不完全変態の場合は、蛹(さなぎ)になることなく、若虫(じゃくちゅう/わかむし)が成虫へと変態するもので、蝉(せみ)、蟷螂(かまきり)、飛蝗(ばった)、蜻蛉(とんぼ)が挙げられる。
 当然のことながら、ゴキブリは不完全変態なのであるが、一般に、中学受験用の教材には載っていない。都会の子どもにとっての身近な昆虫は、むしろ、ゴキブリくらいなもので、あとは、蚊(か)、油蝉(あぶらぜみ)、蟻(あり)くらいなのだから、不完全変態を説明する際には、ゴキブリを例にするというものひとつの手だと思うのだけれど、女子生徒が騒ぎそうだから、やっぱり、やめたほうがよいかな。

   

2009年9月10日木曜日

小坂憲次がテレビで「チョン」と発言したことで思い出したこと

 自由民主党の前=衆議院議員で、今回の選挙で落選した小坂憲次が生放送のフジテレビの番組で、「私なんか、もう落選したけど、もう、空元気(からげんき)だ、ね……けっこう、元気です。やはり、あの、お前は馬鹿だ、チョンだと、あ、失礼。馬鹿だとか、言われてですね、そして、否定をされたんであれば、問題ですけれども、今回はね、頑張(がんば)れとご声援を戴(いただ)いて、12万、ねえ……」と発言したので、思い出したことがある。


 中学生のときに、1学年の下に、周囲から「チョン」と呼ばれている後輩がいた。
 別の後輩たちが彼のことを親しげに「チョン」と呼んでいたので、「ちょっとまずいかもしれへんから訊(き)くんやけど、なんで、チョンって呼んどるん?」と訊(き)いてみた。
 ほかの後輩たちの答えは、それが本当なのかどうかは判然とはしなかったが、みんながそう呼んでいるから、というものであった。
 さて、チョンと呼ばれていた少年は、実際のところ、日本国籍ではないが、所謂(いわゆる)、通名(つうめい)というか、日本人名というか、そういうものを形式的には名乗っていた。もしかすると、彼の本名の原語読みがチョンだったのかもしれないが、わからない。
 後輩たちを見ていると、チョンと呼んでいるからといっても、仲違(なかたが)いや差別心があるわけでもないようで、じつに仲よしだった。
「おーい、チョーン!」
「おう、〇〇! なんやぁ!」
 そんな感じだった。
 そんなふうに呼ばれている後輩は、すこぶる大柄(おおがら)で、中学2年生の時点で180センチメートル近くはあったと記憶している。そして、体格のよい人間によく見られるように、おおらかな性格だった。
 それにしても、仲よしなのに、チョンと呼んでいるという光景は、当時でも、ちょっと不思議な感じがしていた。けれども、そう呼ぶのを禁ずるのもなあ、と思っていた。多少なりとも心理学の書籍を読んだ今では、仲よくしているにもかかわらず、そんなふうに呼ぶのを断固として禁ずる場合、ある特定の国籍の者に対する差別・偏見がある者であるということになるようなので、禁ずることをしなかった自分は、そういった差別・偏見がないという傍証(ぼうしょう)になるのではないかと考えている。
 でも、やっぱり、不思議な光景だったなあ。



2009年9月9日水曜日

子どもは余熱を考えないで料理をする。

 当校では、料理の指導もする。勉強がきちんとできるには、食べ物がきわめて重要だからだ。
 簡単に見えて、実は相当に難しいのが、オムレツomeletteであり、スクランブル=エッグscrambled eggsであると考えている。
 小学生に作ってもらうと、余熱の利用がまずいのが目立つ。余熱を考えないで、スクランブル=エッグをこしらえようとして、「炒(い)り卵」のようにしてしまったり、オムレツをこしらえようとして、卵焼きみたいなものになってしまったりしている。



2009年9月8日火曜日

Tales of Destinyに隠された秘密(←そんなものはないと私は思っているのだが)

 ビデオ=ゲームは、まったくしないのだが、それでも、「テイルズ=オブ=……」というタイトルのゲームが多いらしいということはわかっている。「テイルズ=オブ=……」というタイトルが記憶に残っているのは、たぶん、a tale (物語)という単語を自分が知ったのは高校生のときに、『源氏物語』の英訳の題名がTale of Genjiであるということを知ったときだからであろう。ところが、最近では、中学生でもa tale (物語)という語を知っているが、それは、ビデオ=ゲームのせいだったわけだ。
 ビデオ=ゲームについて詳しい中学2年生の男子生徒に「テイルズ=オブ=なんとか」について訊(たず)ねた。
 「テイルズ オブ シリーズ」というものがあって、その中でも第2作のTales of Destiny(テイルズ=オブ=デスティニー)が特に人気があるそうだ。ロール=プレイイング=ゲーム(RPG, Role Playing Game)だそうだ。
 話を聞いていると、作品名を略して、「テイルズでは……」と彼は言っていた。「テイルズ」で「テイルズ=オブ=デスティニー」のつもりなのだが、シリーズ物なのだから、ほかにも「テイルズ オブ ……」という作品があり、この略(りゃく)し方は適切であるとは言いかねる。
 このことを指摘したところ、今度は、Tales of Destinyの頭文字をとってT. O. D.(ティー=オー=ディー)と呼ぶようになったのだが、私は、つぎのように言った。
T. O. D.(ティー=オー=ディー)と言われると、頭の中にTodという文字列が浮かぶのだが、Todはドイツ語で『死』のことで、気分がよいわけではないから、略さずに、『テイルズ=オブ=デスティニー』と言ってくれないか。書くのとちがって、しゃべる場合は、それほど面倒ではないだろう」
 彼は、ひどく驚いていた。まるで天地がひっくり返ったかのような驚き方だった。彼によれば、こういうことだった。

去年の6月に発生した秋葉原無差別殺傷事件の犯人は「テイルズ=オブ=デスティニー」のマニアで、事件後、中学の卒業アルバムに犯人が描(か)いた男性キャラをマスコミが紹介したんです。でも、間違って、女性の絵だと報道したことがあったんです。そっかぁ、あれだけの殺人を犯したやつの好きなゲームの頭文字をつなげると、Tod、ドイツ語で「死」となるとは……。「テイルズ=オブ=デスティニー」には、そ、そんな秘密が隠されていたんですね!

 単なる偶然にすぎないと思うぞ。

  

2009年9月7日月曜日

甲子園中継の視聴率が関西と関東とで大いに違う理由

ちょっと古い話になるが、今年の甲子園決勝の民放での平均視聴率は関西では11.2%、関東では4.7%だった。

高校野球の人気がないとはいえ、関西と関東とでは、視聴率がまったく違う。

因果関係からすると、どちらが先なのか、判然とはしないが、高校野球賭博があり、賭けているからこそ、甲子園を熱心に観戦するともいえるし、同時に、甲子園が関西にあることから、関西の人は高校野球をテレビ観戦し、そこから、高校野球賭博に手を染めてしまうのかもしれず、どちらが先なのかはわからないが、いずれにしろ、賭けているからこそ、熱心に高校野球を観戦する。

関西では、気軽に高校野球賭博を行なう。安いところでは、ベスト8が出揃(でそろ)ったところで、1口千円を賭けて、優勝チームに賭けた者が8,000円を総取りするというものがある。

本格的なプロ野球賭博もあるが、一般人は手を出さない。その一方で、関西の人は、職場など、身近なところで、気楽に甲子園賭博をするのである。

今年の高校野球は、それほどおもしろそうだとは思えないとなると、関西以外の地方では視聴率が急激に下がるが、関西では、他の地域ほども急激な下がり方はしない。賭けているからである。お金がかかっているから、目が離せないのである。


現ニューヨーク=ヤンキーズの松井秀喜が、石川県の星稜(せいりょう)高等学校に在籍していた1992年の夏の甲子園大会2回戦で、高知県の明徳義塾(めいとくぎじゅく)高等学校が、松井秀喜に対して5打席連続敬遠を行ない、3対2で星稜高等学校に勝った。

星稜高等学校の応援団が激怒するのは理解できなくもないが(個人的には、ルールの範囲内なので、怒(いか)るべき対象はルールであって、敬遠ではないと思うのだが)、それ以外の人が憤慨するのはおかしいと思うのが当然ではなかろうか? 

にもかかわらず、試合直後から「選手に危害を加える」などの恐喝(きょうかつ)電話があり、多数の抗議の電話も寄せられたようだ。

たかが、子どもの野球でそこまで憤慨(ふんがい)するのはおかしいと思うのが冷静な理性の持ち主ならば普通だろう。

本気で怒り狂ったのは、高校野球賭博の胴元であり、星稜高等学校に大金を賭けた博徒(ばくと)である。胴元の場合、松井秀喜の実力を高く評価して、明徳義塾高等学校にハンディキャップを与えた胴元だと、おそろしいくらいに大損をこいている。

そうなると、「選手に危害を加える」くらいには脅したくなるものであろう。

こうした騒動につられて、正義の遂行(すいこう)のつもりで、明徳義塾を批判した連中は、こうした事情がわからない連中である。また、全打席敬遠が不当なことであるならば、ルールを改正しているはずだが、改正はしていない。

5打席連続敬遠を批判した者は、マリナーズのイチローがホームランを狙わないのはけしからんとでも思っているのだろうか? 思っていなかったら、首尾一貫していないということになると考えられるのだが、こういう種類の人は、自分の考えが首尾一貫していないということにすら気づいていないだろう。

 

2009年9月6日日曜日

髪の長い女と仕事と勉強

 もちろん、世の中には例外はなくはないが、髪の長い女性は、仕事をしないし、勉強もしない傾向があるようだ。
 髪が長いと、手入れに時間がかかる。おかっぱなどの髪型と較(くら)べて、シャンプーやリンス、コンディショナー、トリートメントなどを使用する場合にも、時間がかかる。それだけではない。ドライヤーを当てるにも余分に時間がかかる。
 1日につき、朝と夜に、髪の手入れにかかる時間が、シンプルな髪型と較べて、合計で20分以上かかるとすると、1年間では、20分×365日=7300分、すなわち、121時間40分を髪の手入れに費やしていることになる。3年間ならば、365時間だ。その分を、勉強・読書などに費やせば、どのくらいの差になるか、考えなくてもわかることだろう。
 これまでの経験から、ばりばり仕事をする女性は、髪が短く、おかっぱが少なくないという印象を抱いていたし、勉強に関しては、束ねるなどの工夫をしている場合は、肩より少し長くてもよいが、肩胛骨(けんこうこつ)を覆(おお)うくらいに長いと、勉強が得意でない場合が急激に増えるような気がしている。
 こうしたことは、企業の採用側でも、同じような印象を抱いているらしい。住友商事だったと記憶しているのだけど、記憶に自信がないので、四大総合商社のひとつと言い換えるけれど、その商社では、髪が肩よりも長い女性は、履歴書の写真の段階で、不採用としていたそうだ。
 髪が肩よりも長くても、多少の仕事はできるのだろうけど、総合商社が求めるレベルの仕事ができる者は皆無に等しいのだろう。
 なお、受付嬢などで髪の長い女性がいたとしても、それは、たとえば、25歳までに寿退社(ことぶきたいしゃ)[=結婚退社]させるという約束でコネ入社した人だから、騙(だま)されないように。

 こんな話もある。
 女性にたいへんもてる男性は、結婚を前提にしていない場合には、髪の長い女性を自分のマンションに入れないそうだ。髪の長い女性をマンションに入れると、どうしたって、髪が落ちる。掃除をしても、どこかに長い髪が残る。それを本命の彼女が見つけると、問題が生じる。
 もちろん、「その髪は、たぶん、弟の髪の毛だ。うちの弟は、ヘビメタバンドをやっていて、髪を腰まで伸ばしているんだ」という言い訳もできなくもないが、無理がある。
 一方、こうしたことに思いが及ばないレベルの男性は、なにも考えずに、髪の長い女性をマンションに入れる。そこからさらに深い関係になる可能性がある。
 以上のことから、髪の長すぎる女性は、仕事や勉強ができない(確率が高い)のみならず、男性運も悪くなる(確率も高くなる)のかもしれない。

               

2009年9月5日土曜日

大学や学校によって違う夏季休業[=夏休み]の長さ

ある私立大学付属小学校は9月3日まで夏休みだった。近所の公立中学校は8月24日までだった。

ところで、大学によって、夏休み、すなわち、夏季休業の期間は違う。
自分が学生だったころ、早稲田大学第一文学部では6月中に語学(英語・フランス語/ドイツ語/ロシア語/中国語)の試験が行なわれ、6月下旬と7月上旬あたりに教場試験があったと記憶する。7月中旬まで教場試験があったかもしれない。私の場合、在籍する専修の性質上、レポートが多く、教場試験となる選択科目もさほど選んでいなかったらしく、6月中に試験を終えていた。2学期が始まるのは9月25日あたりであったと記憶している。早稲田大学のウェブサイトで大学暦を調べると、前期授業終了は7月31日で、後期開始日は9月21日となっているが、自分が学生であったときのことを考慮に入れると、その大学暦どおりではない可能性が高い。あそこはいいかげなところだから。
それはともかく、大学によって、夏季休業の長さが違う。ある大学は、7月31日まで、建前(たてまえ)ではなく、本当に授業をしており、かつ、9月1日には後期授業が、本当に始まる。自由にしておくと、到底、国家試験に合格しないようなレベルの学生ばかりを集めているからである。
一方、ほったらかしにしておいても、自分で勉強する学生の多い大学は、概(がい)して、夏季休業が長い。
こうした事実、つまり、難関大学は夏季休業が長く、そうでない大学は短いという事実を利用する企業もある。
インターンシップ制度というものがある。これは、学生が自分の専攻や将来のキャリアに関連した企業で就業体験を積むものである。学生は、インターンシップを通じて、将来のキャリア設計に役立て、企業は、その学生の適性などを判断する。
基本的には賃金は支払われないが、なかには相当に高額といえる賃金(あるいは研修費?)を支給するところもある。
ある企業の話なのだが、最初の頃は、安くはない研修費(賃金)を支払って、広く学生を募(つの)っていた。しかし、研修を重ねるうちに、このレベルの大学では採用に至(いた)る学生は滅多(めった)にいないというものが判明した。そこでだ。たとえば、3週間の研修を設定する場合、8月26日から9月15日の3週間に実施することにして、欠席は不許可とする(病欠は除く)。すると、たとえば、9月10日から後期授業が始まる大学の学生は参加できない。
広く募(つの)っているように見せかけていながら、あるレベル以下の大学の学生は企業研修に申し込めないようにしている企業がある。対費用効果という点では、しょうがないのだろう。

2009年9月4日金曜日

おいしい料理を作るよりも、はるかに難しいのが「まずいカレー」

「まずいカレーって、なかなか作れるもんじゃありませんよね」
 唐突(とうとつ)に生徒が言った。
「喫茶店のカレーなどで、コクが足りないカレーとか、味が平板な感じのするカレーは記憶にあるけれど、『きっぱりとまずいカレー』は、記憶にはないなあ」
「ですよね。でも、今日の給食のカレーは、本当にまずかったんです」

 その後、同じ給食を食べた別の生徒ふたりに、カレーの味について訊(たず)ねたところ、まずかったという。

 確かに、まずいカレーをこしらえるのは難しいだろう。多少、調理時間を変えても、それほど味に違いは出ない。隠し味で違いが出るとか、コクが足りないとか、そういう違いはある。また、じゃがいもが崩(くず)れているのは厭(いや)だとか、人参を摩(す)り下(お)ろして入れたほうが好きだとか、好みの違いはある。しかし、ものすごくまずくなるということは考えにくい。
 
 いろいろと訊(き)いたところ、カレーのルーをきちんと溶かさなかったのが原因らしく、さらに、ご飯が硬かったので、輪をかけてまずいと感じたらしい。

2009年9月3日木曜日

美人時計

 美人時計が話題になっていたので、検索してみた。
 bijin-tokei(美人時計)official website / Japanese Ver.bijin-tokei(美人時計)official website - Englishというのが出てきた。
 美人時計とは、1分毎(ごと)に画像が変わり、その都度(つど)、手書きで時刻を記入した黒板を美人が手にした画像によって、時刻を知らせるものである。
 公式サイトはこちら→bijin-tokei(美人時計)

 bijin-tokeiという表記が見られるが、「美人時計」は、本来「びじんけい」と、濁(にご)って読むべきではないのか?
 例を列挙(れっきょ)する。

置き時計 おきけい
掛け時計 かけけい
壁掛け時計 かべかけけい
目覚まし時計 めざましけい
大名時計 だいみょうけい
腕時計 うでけい
柱時計 はしらけい
日時計 ひけい
火時計 ひけい
水時計 みずけい
砂時計 すなけい
懐中時計 かいちゅうけい
袂時計 たもとけい(懐中時計のこと)
鳩時計 はとけい
電子時計 でんしけい
クォーツ時計 くぉーつけい
水晶時計 すいしょうけい
電波時計 でんぱけい
振り子時計 ふりこけい
セシウム原子時計 せしうむげんしけい
花時計 はなけい
親子時計 おやこけい
世界時計 せかいけい

 なぜ、bijin-tokei(びじん=けい)と、清音(せいおん)なのであろうか? 理解に苦しむ。
 ちなみに、「時計」の前に、名詞などがくっついても濁音化(だくおんか)しないものもある。
 
スイス時計協会 すいすとけいきょうかい
シチズン時計株式会社 しちずんとけいかぶしきがいしゃ

 ところで、美人時計を外国の人が見て、これが日本人女性の標準だと誤解する危険性があるのではないだろうか? 美人目当てに、移民が急増したら、どうするのかと考えてしまう。



2009年9月2日水曜日

Google ChromeのSecret Mode

 グーグル=クロームGoogle Chromeというブラウザbrowserがある。インターネット=エクスプローラInternet Explorerよりも軽いので、今は、これを使っている。
 このブラウザにはシークレット=モードSecret Modeというものがある。画面の右上の隅にあるスパナのマークをクリックすると、「シークレット ウィンドウを開く」を選ぶと、シークレット=ウィンドウが出てくる。
 すると、つぎのような表示が出てくる。

シークレット モードを使用中です。このウィンドウで開いたページはブラウザの履歴や検索履歴に残りません。このウィンドウを閉じるとCookieなどの記録もパソコンから消去されます。ただし、ダウンロードしたファイルやブックマークしたページは保存されます。

シークレット モードがほかのユーザーやサーバー、ソフトウェアの動作に影響することはありません。なお、下記のようなケースにご注意ください。

  ● ユーザーの情報を収集、共有するウェブサイト
  ● アクセスしたページをトラッキングするインターネット サービス プロバイダや雇用主
  ● 無料ダウンロードなどと一緒にインストールされ、キーストロークを記録するマルウェア
  ● スパイ、諜報活動
  ● 背後にいる人

 公式には、「プレゼントや誕生日のサプライズを計画している場合など、ブラウザの使用状況を隠したい場合」を想定しているということになっている。それにしても、「背後にいる人」は、笑ってしまった。

2009年9月1日火曜日

川島智太郎って誰?

 今回の総選挙(第45回衆議院議員選挙)で、民主党の比例代表東京ブロックから当選した川島智太郎は、前回の衆議院議員選挙で東京9区から出馬しているのに、うちの近所(東京10区、練馬区の一部と豊島区全域)の人で、まったく憶えていない人が多い。
 以前に開設していたオフィシャル=ウェブサイトは閉鎖しているし、ブログ「ともたろうの『一撃ブログ』」は2008年4月16日からは更新していない。
 2000年に行なわれた第42回衆議院議員選挙では、小沢一郎率いる自由党から出馬したが、共産党候補よりも得票数を下回る見事な負けっぷり。惜敗率(せきはいりつ)27%というまったく惜(お)しくない敗(やぶ)れ方だった。なお、当選は民主党の吉田公一、次点は自民党の菅原一秀(すがわらいっしゅう)だった。
 2003年の第43回衆議院議員選挙では、民社党から比例区代表東京ブロックから出馬するも、落選。
 2005年の第44回衆議院議員選挙では、前回に続いて民主党から東京9区で出馬するも、これまた惜敗率57%という惨憺(さんたん)たる結果で次点となる。
 その智太郎が、今回の衆議院議員選挙では、比例代表東京ブロックの名簿順位27位から、当選した。

 川島智太郎の経歴を紹介しよう。
 1963年3月20日生まれ。大分県別府市出身。中学卒業後は、明治大学中野高等学校定時制に通いつつ、清掃会社に勤務する。1986年、ビル管理会社である株式会社城西企業を設立、代表取締役社長に就任。日本大学法学部政治学科に社会人入試で入学し、2006年4月の時点で、卒業に必要な単位は、残り「4」だった。

 この経歴を耳にしたうちの高校生は、大したものだと感心していた。まあ、夜間高校出身で、代表取締役になり(今は、役員に退いている)、なんだかんだと大学卒業(それも歴史ある日大法学部の卒業)になり、遂(つい)には、衆議院議員となったのだから、世俗的な成功であるとはいえるのかもしれない。
 4年後までは、衆議院議員でいられるだろう。解散総選挙の可能性はきわめて低いと思われるからだ。事務所運営の経費が、自民党の議員は高額であり、意識的に解散総選挙をせずに、じわじわと兵糧攻めにするという作戦を小沢一郎などが採用するにちがいない。麻生太郎が、昨年9月に自民党総裁・内閣総理大臣に就任してから、解散総選挙に踏み切らなかったのは、民主党の候補者を兵糧攻めにするためだったと考えられる。よほど、潤沢(じゅんたく)な選挙資金のある候補者でなければ、東京ならば、家賃だけで100万円の事務所を維持するのは、資金面で相当に苦しかったにちがいない。これに苦しめられた民主党は、意趣返(いしゅがえ)しに、断じて解散しないと考えられる。
 そんなことから、川島智太郎は4年間は衆議院議員でいられるだろう。
 その後はというと、なあに、「元・衆議院議員」という肩書が一生使えるから、それほど、悲観的ではないだろう。

 もっとも、国会議員としての「うまみ」は、あまりないかもしれない。これまでに自民党議員がやってきた不正、あるいは不正に近いものをつぎからつぎへと民主党が暴(あば)くとすると、逆に自分たちも不正なこと・卑怯(ひきょう)なことはできなくなる。せっかく国会議員になれたのに、利権を貪(むさぼ)ることができない。
 これが2大政党制である利点なんだろうな。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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