ローストビーフを買った。
ローストビーフは、そもそも、イングランドの労働者階級が安い赤身の肉をおいしく食べるためにしつらえた食べ物である。グレイビーソースで味をごまかして、おいしく食べた気になるためのものである。
本来は、安価な赤身の肉をおいしく食べるためのものを、田村牛を使ってローストビーフにしている。
田村牛って、松阪牛並みのもので、そのローストビーフは、世界最強であるにちがいない。
ひと切れで400円になる。
だが、それほどの肉にグレイビーソースをかけては台なしになる。肉本来の味が紛(まぎ)てれてしまう。
添付されている調味料はホースラディッシュだった。