2012年11月8日木曜日

当校の外で煙草を喫っていたら、鼬(いたち)が道路を横切った。


 日没後に当校の外で煙草(たばこ)を喫(す)っていたら、鼬(いたち)が道路を横切った。

 東京都練馬区では、狸(たぬき)は、それほど珍しくない。意外とよく見かけるのである。

 当校の周辺には、東京都下としては比較的広大な庭を備えた自宅が多く、樹木(じゅもく)が鬱蒼(うっそう)と繁(しげ)っていたりする。そうした庭を根城(ねじろ)にしている狸がいるのは想像に難(かた)くない。

 私は和歌山県の山奥出身で、小学生のときには通学路で狸や狐(きつね)をに見かけている。猫を鼬(いたち)と間違えたりはしない。

 鼬(いたち)を見かけたのは初めてのことだったので、ちょっと驚いた。


 

2012年11月7日水曜日

『飛燕戦闘機隊――帝都防空の華、飛行第244戦隊写真史』を買って喜んでいたら、水を差された。


『飛燕戦闘機隊――帝都防空の華、飛行第244戦隊写真史』という大型本を買った。大抵(たいてい)の書物は古本で済ませるが、こうした本はもっと出版されるとうれしいという場合には、多少無理をしてでも新本を購入することにしている。

Amazon.co.jpから当校に届いてからすぐにページを捲(めく)りながら、どうだ、これは凄(すご)いだろう、この機体の彩色が唐草(からくさ)を思わせて、すぐれて日本的だろう、おっ、慰問(いもん)に訪れた女優の田中絹代(たなかきぬよ)が写っている集合写真もあるぞ、この本の写真は、解説を担当した櫻井隆(さくらいたかし)によれば、たぶん、ドイツ製の写真機ライカによるものらしい、ライカで撮った写真で大日本帝国陸軍三式戦闘機(キ61)愛称「飛燕(ひえん)」が見られるのはじつに幸福なことである、などと言っていた。

ところが、最近の小学生から高校生までが、田中絹代を知らないという。溝口健二や小津安二郎(おづやすじろう)の映画に出演している女優だというと、たいへんな女優であるらしいと思ったようだ。かてて加えて、『伊豆の踊子(いずのおどりこ)』は6回映画化されたが、その初代主演女優は田中絹代であり、2代目が美空(みそら)ひばりで、4代目が吉永小百合(よしながさゆり)で、6代目が山口百恵(やまぐちももえ)だったと指摘すると、びっくりしていた。

田中絹代はともかく、『飛燕戦闘機隊――帝都防空の華、飛行第244戦隊写真史』は、三式戦闘機「飛燕」の愛好者ならば、絶対的に購入すべき逸品(いっぴん)である。

Amazon.co.jpのカスタマーレビュー(顧客(こきゃく)による感想)でも、7人のレビューアー(感想を述べた人)のうち、ひとりが☆4つをつけているにすぎず、6人が☆5つをつけている。



というわけで、私自身は絶讃(ぜっさん)していたのだが、うちの女子高生がこんな意味のことを言った。

ドイツ製のカメラで撮った写真だとよろこんでいるが、アメリカ合衆国は1942年にカラー=フィルムで記録映画(ドキュメンタリー)『ミッドウェー海戦』The Battle of Midwayを残していて、アカデミー賞を受賞しているそうじゃありませんか? その時点で、国力の差がはっきりと出ていませんか?

うーん、そりゃそうだけどねえ。

なんだか、気持ちが凹(へこ)んでしまった。

以下はアカデミー賞ドキュメンタリー映画部門受賞作である。



2012年11月6日火曜日

黒澤明監督の『七人の侍』の時代考証のおかしな点


 黒澤明監督の『七人(しちにん)の侍(さむらい)』は相当に入念に脚本が練(ね)り上げられている。

 ところが、時代考証(じだいこうしょう)で一箇所(いっかしょ)、間違っている。

 当時は、兵農分離(へいのうぶんり)が進んでいなかったのである。

 三船敏郎(みふねとしろう)演ずる菊千代(きくちよ)は百姓の出(で)である。大太刀(おおだち)を肩に担(かつ)いで浪人のようにふるまっているが、志村喬(しむらたかし)演ずる島田勘兵衛(しまだかんべえ)に、即座(そくざ)に侍ではないと見抜(みぬ)かれる。
 のちに、侍だと思われたいがために、他所(よそ)の家系図を盗み出し、勘兵衛に自慢して見せるが、菊千代は漢字が読めなかった。

「うーむ、この菊千代というのがお前か」
「左様(さよう)で御座(ござ)る」
「天正(てんしょう)2年甲戌(きのえねいぬ)2月17日生まれ。あはっはっはっは、お主(ぬし)、13歳には見えんが。よく聴け。この菊千代と申す者がお主に間違いなければ、お主は当年とって13歳。……この系図、どこで盗んだ?」

 天正2年は1574年である。当年とって13歳とは、数え年で13歳ということであって、満年齢ではない。1574年2月17日に生まれた時点で1歳である。そこに12年を足すと、1586年となる。
 したがって、『七人の侍』は1586年の話となる。

 ところが、豊臣秀吉(とよとみひでよし)が刀狩令(かたながりれい)を発布(はっぷ)し、兵農分離を推し進めたのは、1588年(天正16年)である。
 刀狩令以前では、百姓も自(みずか)らの身を守るために武装していた。だから、侍と百姓の身分が明確に分離していたわけではなかった。
 武田信玄と上杉謙信が川中島で何度も合戦をしていたが、春先になると、田植えがあるので、休戦協定を結んで、地元に戻って、田植えに精(せい)を出していた。初期の頃は、合戦に参加する者は、謂(い)わば兼業農家であったのである。

 

2012年11月5日月曜日

サントリーの品薄商法は、自社の株価を下げてしまわないのかと疑問に思っていたが、解決した。


 品薄商法とは、売れすぎたため、一時的に生産を停止するなどと偽(いつわ)りの宣言することによって、消費者の購買意欲を煽(あお)る手法である。
 サントリー酒類株式会社は、この品薄商法を頻繁(ひんぱん)に繰り返していると一部から批判されている。

 つい最近では、オランジーナが品薄になっていると公表されたが、当校の真横にある自動販売機では、いつまでも売り切れになることはなかった。本当に品薄であれば、自社系列の自動販売機(直接の取り扱いはジャパンビバレッジ)を優先しないで、取引量の多い小売店に優先的に品物を回すほうがよいだろう。しかも、その自動販売機は、通常120円のところ、100円で販売している。
 また、現時点では、Amazon.co.jpでは、280ml入り24本2898円のところ、2060円で売っている。1本あたり86円である。

 本当に品薄だったのだろうかと疑念(ぎねん)を抱いてしまう。実際に品薄であったとしても、騙(だま)し騙(だま)し、生産ラインを調整して、増産すればよいだけの話であって、態々(わざわざ)公表するには及ばない。

 とあるウェブ=サイトでサントリーの品薄商法を纏(まと)めていた。それによれば、つぎのとおりである。

2010年8月 ビール風味飲料オールフリー品薄で販売を一時休止
2010年7月 ウイスキー角瓶が品薄で出荷制限
2010年1月 麦酒プレミアム=モルツ売れすぎて品薄
2005年7月 炭酸飲料バブルマン=ソーダジェットが生産追いつかず一時出荷休止
2004年3月 お茶伊右衛門500mlペット=ボトル、売れすぎて一時販売休止
2002年11月 清涼飲料水ゴクリ=グレープフルーツ、商品が売れすぎて来年春まで製造中止

 これほどまでに品薄状態に何度も陥(おちい)ったというのが本当であれば、市場や消費者動向の分析(ぶんせき)ができず、売り上げの予測ができない頗(すこぶ)るつきの頭の悪い連中が経営陣に揃(そろ)っていることになり、そうとなれば、株価は急落してもおかしくはない。
 品薄商法を批判するよりも、私はそっちのほうが心配だったのだが、解決した。
 サントリーは、そもそも、株を上場していなかった。

 そういえば、今夏、赤城乳業株式会社も、ガリガリ君の一種が品薄になったと公表していたが、この会社も、株を上場していないようだ。

 ということで、株を上場している会社が品薄宣言を出したら信用してよいということがわかった。


 

2012年11月4日日曜日

8月のことだが、インドネシアの「独立の日」Hari Merdekaをかけてみたら、日本の独立の歌が聴きたいと小学生たちに言われ……


 8月17日はインドネシア独立記念日である。日本が8月10日に停戦条約を結ぶ旨(むね)を発信し(無条件降伏は、正確にいうと間違い)、8月12日に連合国の回答がラジオ放送によって齎(もたら)され、8月15日に終戦の詔勅が放送された。それから、9月の始めくらいまでに、日本軍は武装放棄しているわ、欧米諸国は日本軍に蹴散(けち)らされて不在であるわ、という状況下で、いわばどさくさ紛(まぎ)れで、東南アジア諸国は独立宣言を行(おこ)なった。だから、この時期に独立記念日が集中している。
 インドネシアの場合でも、スカルノの私邸にて高々(たかだか)1000人の人間が立ち会って、独立を宣言したにすぎない。実際に独立するのは、1945年から1949年12月に亙(わた)る、オランダ軍を相手に80万人が戦死したインドネシア独立戦争を経(へ)てのものである。
 とはいえ、彼らは8月17日を「独立の日」としている。そして、8月17日には「独立の日」Hari Merdekaを唄(うた)う。
 今年の8月下旬にインドネシアの「独立の日」Hari MerdekaをYouTubeで再生して、流してみた。



 すると、当校の小学生たちから、日本の独立の歌はないのかと訊(き)かれた。
 植民地になっていないのだから、独立の日はなく、したがって、そんな歌はないと答えてから、それに対応(たいおう)するものとしては、建国記念の歌である「紀元節(きげんせつ)」というものがあると教えてから、それをYouTubeで再生してみせた。



 がっかりしていた。辛気臭(しんきくさ)いと感じたようである。

 「君が代」にしても、この「紀元節」にしても、厳(おごそ)かなる儀式で用いるものは、威厳(いげん)を保ちつつも、明るく軽やかというわけではなく、いくぶん、地味なものとなっている。
 一方、精神を高揚(こうよう)する場合には、軍歌などを用いる。
 このように、わが国では、場合分けしている。
 ところが、場合分けしていた一方が、軍国主義的あるということで禁止されたとまではいえないにしても、気楽に唄(うた)えない状況になった。すると、「君が代」に代表されるように、厳(おごそ)かといえば厳(おごそ)かだが、決して明るくはない歌ばかりになった。

 インドネシアのアイドルJKT48によるものとロック=バージョンの「独立の日」(Hari Merdeka)を掲載(けいさい)しておこう。




 アイドルからロックまであるのは、ちょっと羨(うらや)ましい。まあ、「君が代」にもロック=バージョンはあるけど。

 因(ちな)みに、私は反日教育が凄(すさ)まじい和歌山県で育ったので、「君が代」の歌詞は知っていても、ちゃんと唄えない。

2012年11月3日土曜日

同じものをモデルにしたのに、まったく違う方向に進化した例。


黒澤明監督の『七人の侍』が好きだ。そこで登場する久蔵(きゅうぞう)は恰好(かっこ)いい。「自分を叩(たた)き上げる、それだけに凝(こ)り固まった奴」と評されはするものの、その姿勢には憧(あこが)れる。


上の写真は、初登場時の決闘の場面である。これは柳生三厳(やぎゅうみつよし)(通称=十兵衛(じゅうべえ))のエピソードの基(もと)づいている。久蔵のモデルには、柳生三厳のほかにも宮本武蔵(みやもとむさし)も挙(あ)げられるが、初登場時の場面からすると、柳生十兵衞(やぎゅうじゅうべえ)が主たるモデルといえよう。

千葉真一演ずる柳生十兵衛である。

























『七人の侍』の久蔵をモデルにしたのが、『荒野の七人』The Magnificent Sevenに登場するブリットBrittである。ジェームズ=コバーンJames  Coburnが演じている。すぐれたナイフ遣(つか)いでもありながら、射撃(しゃげき)の腕(うで)も一流である。

 



ブリットが出てくるのは、1分44秒あたりからと、2分02秒あたりと、4分41秒あたりからである。ほかにも瞬間的に映る場面はある。

2分02秒あたりからでは、逃げる盗賊(とうぞく)を遠距離(えんきょり)から銃(じゅう)で的中(てきちゅう)させる。傍(かたわ)らにいたチコというメキシコ人の少年が「ぼくがこれまでに見た最高にすごい射撃(しゃげき)だ」(That was the greatest shot I've ever seen.)というのだが、ブリットは「最悪だ。俺は馬を狙(ねら)ったんだ」(The worst.  I aimed at the horse.)と応(こた)える。恰好(かっこ)いいよね。


そして、このジェームズ=コバーンをモデルにして造形したキャラクターが、『ルパン三世』に登場する次元大介(じげんだいすけ)である。グーグルGoogleで画像検索(がぞうけんさく)した中で、いちばん恰好(かっこ)いいのを選んだ。

 柳生 "十兵衛" 三厳
→久蔵(『七人の侍』宮口精二)
→ブリット(Britt『荒野の七人』ジェームズ=コバーンJames Coburn)
→次元大介(『ルバン三世』)

その一方で、柳生十兵衞をモデルしたキャラクターには、つぎの流れがある。

まず、『ハレンチ学園』である。これには柳生みつ子(通称=十兵衛(じゅうべえ))が登場する。柳生十兵衛の末裔(まつえい)という設定である。柳生十兵衛の本名が柳生三厳(やぎゅうみつよし)である。「やぎゅうみつよし」の「よし」が「こ」に変わって「やぎゅうみつこ」となり、どちらも通称名が「十兵衛」である。















意図的にとりわけひどいものを選んでみた。これが、発展したらしきものが、つぎのものである。キャラクターの名前はそのものずばり「柳生十兵衞」である。ゲームか何かの登場人物らしい。
















同じ柳生十兵衞をモデルにしながら、一方では次元大介になり、他方では、女体化(にょたいか)が進んだらしい。

さらには、柳生十兵衛茜というのも登場している。
















一体、日本はどこへゆくのか?

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2012年11月2日金曜日

高価な黒胡椒(くろこしょう)を買ってしまった。


 黒胡椒(くろこしょう)は、原形(ホールwhole)のものを買って、使用する度(たび)にミルで挽(ひ)いている。
 エスカマーレ(Escamare)江古田店でこうしたものの買い物をしている。エスカマーレは、高品質食材で有名な店で、商圏が30kmを超えるくらいの店である。遠隔地(えんかくち)から顧客(こきゃく)が集まるのである。
 さて、普段(ふだん)はエスカマーレでFAUCHON(フォション)の黒胡椒を買っている。FAUCHONはエスビー食品が扱っている。19gで175円(税別)であり、1g当たり9.2円(税別)である。これでさえ、相当な高級品である。1g当たり1円くらいの黒胡椒は普通にあるからだ。















 いつもいつも同じものだと飽きるので、先日、FAUCHONの隣の棚にある黒胡椒(原形)を買ってみた。どんな商品なのかも、値段も確かめずに買った。
 9.5gで357円だった。有機栽培による[=オーガニック]黒胡椒ということで高価になっている。


 










  日本では、そして、おそらく、日本だけでは、「香辛料の取り引きでは、同重量の銀を等価であったことがある」ということを習う。ちゃんとした文献では、香辛料と銀が等価であったということは書かれなくなっているのにもかかわらず、今でも、高校の世界史の一部の教師は、香辛料と銀が等価であったということを指摘している。学術的には、全面的に間違いだとはいえないにしても、厳密にいうと、精密というわけではない。ある国では、その国の銀の価格が偶々(たまたま)、香辛料の価格と同じであったにすぎない。当時のその国の物価水準なども考慮(こうりょ)に入れないければ、「香辛料の価格=銀の価格」とはいえない。
 すくなくとも、私が調べた範囲では、香辛料の価格=銀の価格という記述があるのは、日本しかない。
 それはともかくとして、なんとなく、9.5gしかなくて357円というのは、銀の価格に近いのではないかと思って、調べてみた。

 最近の銀の価格は、1g当たり90円から95円辺(あた)りで推移(すいい)している。
 9.5gで357円の場合、1gあたり37.6円となる。銀の価格の半分に足りないな。ちょっと残念だ。とはいえ、いろいろと調べてみたところ、どんな先進国であっても、黒胡椒の原形だと、この価格を超えるものはないようだ。

 個人的には、たとえば、「銀の有機栽培黒胡椒(原形)」というくらいの名前で、同量の銀と同じ価格ものを販売してくれれば、話のネタとして1回くらいは買っちゃうんだけどねえ。その場合には、高校の世界史の教師も話のネタとして買うだろうな。「これが銀と同じ値段の香辛料だ」という具合(ぐあい)だ。4.5gで450円なら、購入する人がいるだろう。

 なお、私が先日、買ったのは、朝岡スパイス株式会社の商品で、そこの有機栽培の商品で、1g当た90円を超える商品がいくつかある。銀の価格と等価の香辛料というのは、現在でも、それほど異常ではない気がする。

自己紹介

自分の写真
和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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