2012年9月14日金曜日

負傷者続出の自転車


 2009年の12月に自転車を盗まれた際に、鍵(かぎ)をかけなくても盗まれない自転車というのを考えた。その記事のリンクはつぎのとおり。

自転車泥棒対策:鍵をかけていなくても盗まれない自転車計画

 実際、2010年の8月に通信販売で、ビアンキBianchiのPista Drop Bar(固定ギアでドロップハンドルの自転車)を買った。
 なお、固定ギアというのは、ギアの動きと後輪の動きが連動しているもので、一般の自転車のフリーギアとちがって、下り坂でもペダルを漕(こ)ぎ続けなければならない。競輪用の自転車は固定ギアである。フリーギアの自転車しか乗ったことがない場合、強い違和感を抱(いだ)いてしまう。


 固定ギアのドロップハンドルで、乗りにくければなんでもよかったので、いくつかの候補を挙げて当校の生徒の投票で選ぶことにした。そうしたところ、圧倒的多数で、この自転車が選ばれた。おそらく、女子生徒が多く、女の子はこういう色が好きだからであろう。

 購入後、即座に後輪のギアを歯数16から15に替えた。
 ギア比は3.2となった。S級の競輪選手の平均ギア比が3.57であり、競輪学校への入学試験での実技でのギア比が3.2前後であることを考えれば、素人(しろうと)が街乗りに使うぶんには、充分以上に高いギア比であろう。

 実際のところ、私自身、購入後1週間で、トゥクリップに足を突っ込んだままの状態でずっこけたのが3回あった。また、腰や肩が筋肉痛になった。2年後の2012年の6月になっても、雨の踏切でずっこけた。そのくらいに、乗りにくく、危険な自転車なのである。

 購入当初、あまりにも乗りにくいということから、当校の前から近くの十字路まで進み、自転車に乗ったままで、Uターンして当校の前まで戻って来られたら500円硬貨を進呈するとしたところ、女子高校生たちが多数、挑戦したが、悉(ことごと)く、ずっこけていた。もしもこの世に「自転車でずっこける女子高校生マニア」というものがいたとしたら、たまらない光景なんだろうな。一方、男子中学生と男子高校生は、ずっこけると格好悪(かっこわる)いと思ったらしく、だれも挑戦しなかった。最終的には、小学5年生の男子生徒が500円硬貨を獲得していたが、きわめて慎重に、ゆっくりと操(あやつ)っていた。

 これなら、鍵をかけていなくても盗まれることはないと確信した。実際、そのとおりだった。いや、正確に述べるならば、自転車泥棒をしようとしても、乗りこなせず、ずっこけて、走って逃げるということが何度か起こった。

 夜中の2時くらいに、自転車を盗もうとしても、ずっこけてしまうから、諦(あきら)めて逃走する。おかげで、ハンドルなどに細かい傷(きず)がついてしまった。

 そうしたことが何度か起こってから、自転車を盗もうとして、ずっこけた際に、鈍(にぶ)い音がして、小さな唸(うな)り声を出して、逃走した男がいた。外に出てみると、当校の近くに自転車が転がっており、血を流しながら逃げる男がいた。翌日になって確かめると、道路に血痕(けっこん)が点々と残っていた。たぶん、顔面(がんめん)から落ちて、鼻血でも出したのだろう。

 そもそも夜中の2時あたりに自転車を盗もうとする連中は酔(よ)っ払(ぱら)いが多い。素面(しらふ)であってもずっこける自転車を酔っ払いが乗りこなせるわけがない。

 以上の経緯(いきさつ)があって、これ以上、負傷者を出さないようにするために、チェーン錠を買った。「鍵をかけていなくても盗まれない自転車計画」は、このようにして挫折(ざせつ)した。

 本当は自転車泥棒を試みるほうが悪いのだけれども、これ以上、怪我人(けがにん)を出すわけにはいかないからね。



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自己紹介

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和歌山県橋本市出身。世界文化遺産である高野山の麓です。
和歌山県立橋本高等学校を経て、早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業。
B型Rh+。天秤座。家紋は「丸に九枚笹」。
大叔父(おおおじ)は精鋭集団である帝国陸軍航空審査部所属で、「キ61(きろくいち)の神様」と呼ばれた坂井雅夫少尉。キ61は三式戦闘機「飛燕(ひえん)」のことである。

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