うちの近所のコンビニエンス=ストアの店員に、釣り銭(せん)をいつでも少なく間違える店員がいる。
私自身は、普段(ふだん)、釣り銭を確認しないでいたのだが、帳簿(ちょうぼ)の金額が100円単位で合わないことが少なからずあった。それで、あちこちで、注意していたら、とあるコンビニエンス=ストアの店員が100円少ない釣り銭をくれていたことがわかった。たとえば、823円の釣り銭のときに、723円を渡すという具合(ぐあい)であった。
釣り銭が少ないと指摘すると、「あ、これは失礼しました」と、足りない分を出してくれるのだけれど、どうもおかしい。
そこで、うちの近所の人たちにこのことを話して、その結果を報告してくれるように頼んだところ、やはり、その店員は、釣り銭を少なく渡すことが多いということが判明した。
決して、釣り銭を多く渡したことがないというのも、要点(ポイント)である。
よくよく観察すると、その店員は、所謂(いわゆる)、レジ点検とかいうものも担当しているようだった。
レジ点検というのは、もしかすると、正式な名称ではないかもしれないが、コンピュータに記録されている出入金(しゅつにゅうきん)の記録と、実際にレジにある金額が一致するかどうかを確かめる作業であるらしい。
釣り銭を少なく渡しているとすると、当然、コンピュータの記録とレジ内の金額が一致しない。レジ内の金額が多くなってしまう。
ところが、レジ点検を担当しているとなると、金額が一致しなくてもよい。本人ならびにほかの店員がミスをしなければ、レジ点検の結果は、理論値よりも多くの現金があることなる。それを、監視カメラからは見えないところで、こっそりと懐(ふところ)に入れれば、金額が一致するから、オーナーからすれば、問題は生じない。損金(そんきん)が出ないのだから。
ということで、もしも、件(くだん)の店員が、毎日10人から100円を掠(かす)めていたとしたら、どうなるのだろうか?
1日当たり10人から100円の釣り銭詐欺(つりせんさぎ)を働き、ひと月あたり20日勤務の場合、2万円になる。1年で24万円だ。
しょぼい犯罪で1年で24万円というのは、どうかなと思う。
そんなことをするくらいなら、それなりの資格を取得(しゅとく)して、時給が2倍以上の仕事に就(つ)けばいいのに、と思ってしまう。
でも、そんなことに思いが及(およ)ばないから、コンビニエンス=ストアの店員を長年、やっているのだろうな。
2012年10月21日日曜日
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自己紹介
- 掃除機庵主人
- 和歌山県, Japan
- 早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。
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