2013年12月5日木曜日

『竹取物語』と吉本新喜劇における物語構造の共通点

『竹取物語』と吉本新喜劇とは、その物語構造が共通している。

まず、吉本新喜劇について述べる。

最初に、ドタバタしたお笑いが展開されるが、芝居の終盤では、たとえば、20年前に生き別れた親子の対面があり、しんみりさせるが、最後にはギャグで締(し)めくくる。

一方、『竹取物語』では、なよたけのかぐや姫が成長したのちに、5人の貴公子に結婚を求められるが、無理難題を吹っかける。これが無茶苦茶面白い。

つぎに、帝に求婚されたなよたけのかぐや姫は帝との間で歌(和歌)のやりとりを2年くらい行なう。

帝は、なよたけのかぐや姫の月への帰還を阻止しようとするも万策(ばんさく)尽きる。

なよたけのかぐや姫から、不死の薬を帝は受け取る。

しかし、なよたけのかぐや姫と二度と会えないならば、不老不死となっても意味がないということで、月にいちばん近い山の頂(いただき)で、不死の薬を燃やすように命じる。駿河国(するがのくに)にある、現在の「富士山」で不死の薬を燃やすこととなる。

この時点で、不死の薬を燃やしたから、「ふしの山」→「ふじさん」(富士山)となったのだろうと読書は予想する。

けれども、その任務を命ぜられた家来は、数多(あまた)の士(もののふ)を引き連れた。「士(もののふ)に富む山」→「富士山」となったとし、「不死の薬を焼いた山だから、ふしさん→富士山」と思った読者の予想を、ひっくり返す。これは、吉本新喜劇の最後にギャグをかますのと似ている。

これを対照させると、つぎのようになる。

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吉本新喜劇
『竹取物語』

どたばたによるお笑い
5人の貴公子をめぐるお笑い

しんみりさせる。
なよたけのかぐや姫と帝との愛の物語

最後にギャグをかまして終わる。
不死の薬から「富士山」になったと思わせて、じつは「士(もののふ)に富む」から富士山になったと、ひっくり返す。
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ということで、吉本新喜劇は、「物語のいできはじめの祖(おや)」からの伝統を引き継いでいる。古来からの伝統に則(のっと)っていたわけだ。

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和歌山県橋本市出身。世界文化遺産である高野山の麓です。
和歌山県立橋本高等学校を経て、早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業。
B型Rh+。天秤座。家紋は「丸に九枚笹」。
大叔父(おおおじ)は精鋭集団である帝国陸軍航空審査部所属で、「キ61(きろくいち)の神様」と呼ばれた坂井雅夫少尉。キ61は三式戦闘機「飛燕(ひえん)」のことである。

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