2013年2月19日火曜日

こういう仕事には就きたくないというのをうちの生徒たちに訊いてみたら、すごい回答があった。

 当校の生徒たちに、将来、こういう仕事には就(つ)きたくないというものを挙(あ)げてもらったら、一部に物凄(ものすご)く意外な答えがあって、笑ってしまった。随分(ずいぶん)と過去のものも含む。

 まず、それほど不思議ではない回答。

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 大手都市銀行を含めた金貸し一般。ものづくりをしないで、金を貸すだけで儲けているから。
 単純作業をひたすら繰り返すだけの仕事。気が狂いそうになりそうだから。
 接客業一般。同級生でいちばん性格の悪い奴も客になるかもしれないと思うと、怖くてできないから。
 商社勤務。烏賊(イカ)・蛸(タコ)の取り扱いを担当して30年という例があると聞いたからという。
 不動産屋。1億円の物件の所有権を右から左に移すだけで、売り主と買い主から300万円ずつ、計600万円を貰(もら)うのはあまりにもふざけているから。
 暴力団員。(それって、仕事っていえるのか?)
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 私が笑ったのは、つぎの2つの回答。

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「美空ひばりの息子」

 なんでも、デーブ=スペクターがなにかのテレビ番組で、美空ひばりの息子の加藤和也に向かって「あなたの職業は『美空ひばりの息子』でしょ」と言ったことがあって、なんだか恥ずかしいと感じたという。

「黒澤明の息子」

 黒澤明第1子長男の黒澤久雄のことである。親の映画の著作権を管理して、そこから収入を得ているだけだからだという。
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 加藤和也にしても、ひばりプロダクション代表取締役社長として、美空ひばりの遺産を管理しているから、黒澤久雄と変わらない。ま、こういう仕事は尊敬されないということなんだろうな。

 どうでもいいけど、上記の2例は「仕事」とはいえない気がする。

 個人的には、黒澤明の映画のDVDやブルーレイ=ディスクBlu-ray Discを廉(やす)くしてもらえないかなと思っているし、また、黒澤明の映画を、画質を落としてYouTubeで無料で視聴できるようにすると、若年層(じゃくねんそう)も黒澤作品に興味を示(しめ)し、DVDなどの売り上げが増えると思うのだが、そういうことはしていない。

 ところで、どういう仕事に就(つ)きたいのかと訊(き)いたところ、小学生の女の子の場合、お菓子屋さんや花屋さん、バレリーナなどが挙(あ)がった。まあ、これはよくありそうな回答である。

 税務署員という回答もあった。うちの近所に練馬東税務署があり、忙しい時期を除けば、普段(ふだん)、残業している気配がないので、楽そうだと思ったという。子どもらしくない回答だな。

 一方、高校生になると、つぎの回答がいちばん多かった。

 潤沢(じゅんたく)な研究費で好きな研究ができて、しかも成果を求められない仕事。

 こいつら、世間の厳(きび)しさがわかっていないな。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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