2012年11月27日火曜日

「綺麗?」と訊いた蒙古(モンゴル)出身力士の話が中学校の英語の教科書に掲載されているが、これはまずい。

 東京書籍発行の検定済み英語の教科書New Horizon English Course 3(ニューホライズン=イングリッシュ=コース3)のUnit 4(ユニット4)はLearn by Losing(負けることによって学ぶ→負けて憶える相撲かな)という題名である。
 英語の教科書なので、来日当初の蒙古(モンゴル)力士が間違えながらも、急速に日本語を習得したという話が書いてある。
 その中の挿話(そうわ=エピソード)のひとつとして、来日したての蒙古(モンゴル)出身力士が、浴衣(ゆかた)の着付けがきちんとしているかを先輩力士たちに確かめてもらうためにこう言ったという。

「綺麗(きれい)?」

 男子中学生たちは裏の意味を読み取らずに、そのまま文字通りに把(とら)えたのだが、ところが、女子中学生たちは違っていた。
 「綺麗?」などという言い回しを先に憶(おぼ)えたということから、来日早々に親方なり、谷町(たにまち)なり、先輩力士なりに、女性が接待をするいかがわしいお店(たとえば、キャバクラなど)に、その力士は連れて行かれているのだろうと、女子生徒たちはだれもが考えた。

 深読みをすると猥雑(わいざつ)な内容になるようなことが、検定を通過したのが不思議だが、おそらく、文部科学省の検定官も、男子中学生と同じ水準で表面的な意味しか汲(く)み取れなかったのであろう。

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早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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