2013年5月4日土曜日

山本五十六の名言:日米での違い

 聯合(れんごう)艦隊司令長官山本五十六(いそろく)の名言といえば、日本では、つぎの2つが有名である。

やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。

苦しいこともあるだろう。
云(い)い度(た)いこともあるだろう。
不満なこともあるだろう。
腹の立つこともあるだろう。
泣き度(た)いこともあるだろう。
これらをじっとこらえていくのが男の修行である。

 ところが、アメリカ合衆国では、この2つはあまり知られていない。アメリカ人が知っている山本五十六の発言はつぎのものである。

I fear all we have done is to awaken a sleeping giant and fill him with a terrible resolve.
直訳:われわれがなしたすべてのことが、眠れる巨人の目を醒(さ)まし、おぞましき(開戦の)決意で彼を満たすことになるのを私は怖(おそ)れる。
一般的な意訳:われわれは眠れる巨人を起こしてしまったのかもしれない。

 この台詞(せりふ)は、映画『トラ・トラ・トラ』や『パール・ハーバー』に出てくるのだが、日本では、こんなことを山本五十六は言っていないというのが一般的である。けれども、英文の資料を読むと、史実であるとしようとしているものが多い。

「眠れる巨人を起こしてしまったかもしれない」というのを、アメリカ人は、甚(いた)く気に入っているらしい。



↑こんなものが売られていることが驚きだ。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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