以前、インドネシアで、味の素を製造する際、発酵菌(はっこうきん)の栄養素を作るにあたり、その過程で触媒(しょくばい)として豚の酵素(こうそ)を使用したということで、現地法人の日本人社長は逮捕されたということがあったくらいだ。
そこまで厳格なのであるから、豚インフルエンザswine flu / swine influenzaに感染したイスラム教徒は、原理主義ならば、戒律違反になるのではないかと考え、ちょっと調べてみた。
それに相当する記事は見つけられなかった。
ちょっと違うが、ユダヤ教でも、豚肉食は禁忌(きんき)である。ユダヤ教を国教とするイスラエルでは、豚インフルエンザを、メキシコ=インフルエンザMexican influenza / Mexican fluと改称したらしい。やっぱり、豚は厭(いや)なんだろうけど、メキシコに失礼じゃないのか? 世界保健機構WHOのように、インフルエンザA(H1N1) influenza A(H1N1)って呼んでやれよと思うな。
最初に発見された豚インフルエンザの感染の最初の発見例は、1976年2月にニュージャージー州で19歳で死亡した2等兵の検視によるものである。最初の発見例はメキシコだとばかり、思っていた。
豚インフルエンザについて調べていたら、こんなことがわかった。
メキシコやアメリカ合衆国で豚インフルエンザが流行した当初、一部のイスラム教徒は、キリスト教徒が受難(じゅなん)に遭(あ)っていると考え、「イスラムこそが、真なる宗教だ」Islam is the true religion of Allah.と、えらそうにしていた。「イスラムこそが、真なる宗教だ」ってのは、普段からそう言っていることだけど、豚インフルエンザに結びつけて、キリスト教徒に神からの天罰(てんばつ)が下(くだ)ったというわけだ。キリスト教が邪教(じゃきょう)であるといわんばかりである。
豚インフルエンザの流行を宗教的対立に結びつけるというは、一般の日本人には理解できないことだろう。
ところが、サウジ=アラビアで、メッカへ聖地巡礼の途中で28歳のエジプト人女性が豚インフルエンザに感染し、死亡した。ほかにも、エジプトでは、900人以上の感染者の報告がなされている。
巡礼中の感染拡大を懸念(けねん)して、大巡礼(だいじゅんれい)「ハッジHajj」の中止を検討するイスラム諸国も多くみられるそうだ。
天罰が下(くだ)りまくってるじゃん。イスラムこそが、真なる宗教だったんじゃないのか。
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