2013年1月27日日曜日

安倍首相をインドネシア政府が紅白の典礼服で迎えたことを一部の保守系は誤解しているようである。

 2012年1月18日に安倍首相がインドネシアを訪問した。インドネシア政府は、紅白の典礼服で安倍首相を歓迎した。紅白の典礼服であるのは、インドネシアの国旗の色に由来すると考えらる。

 インドネシアの国旗は上下2色で、上が赤で下が白である。モナコ公国の国旗とそっくりであるが、縦横(たてよこ)の比率(ひりつ)が異(こと)なっている。インドネシアの国旗は2:3であり、モナコ公国のものは4:5である。

 以下の画像は、歓迎式典で閲兵(えっぺい)する安倍首相である。首相官邸ホームページから借りた。

















 あちこちのブログを読んだところ、所謂(いわゆる)保守系は、やっぱりインドネシアは親日国なんだな、日本の日章旗(にっしょうき:日の丸)に敬意を表して、紅白の典礼服で安倍首相を迎えてくれたという感想を抱いている。

 インドネシアのことを謂(い)わば「強い親日国」と考える場合、つぎの2点によるようだ。

1) 帝国陸軍がオランダ軍を駆逐(くちく)した。9日後、オランダ軍は全面降伏した。身体(からだ)の小さな日本人が大柄(おおがら)なオランダ人を蹴散(けち)らすのを目にしたインドネシアの人々に自信が芽生(めば)えた。大東亜戦争終結後、オランダはインドネシアの再植民地化に乗り出した。インドネシアの人々たちは帝国陸軍が残した武器を以(もっ)て、オランダ軍と戦った。旧帝国陸軍兵も2000人(一説によれば3000人)が残留し、インドネシア軍とともに戦い、1000人以上の戦死者を出した(因(ちな)みに独立戦争でのインドネシアの犠牲者は80万人である)。

2) また、インドネシアの政治家たちが大日本帝国を絶讚(ぜっさん)する発言をしたことがいろいろとある。

 以上のようなことがあって、保守系はインドネシアのことを「強い親日国」だと思っているようだ。「普通の親日国」だと思うんだけどねえ。

 そうした思い込みから、単に、自国の国旗の色で設(しつら)えた典礼服を、日章旗に対する敬意と把(とら)えてしまうのではないだろうか?

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早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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