2013年3月12日火曜日

『おおかみこどもの雨と雪』の梗概(こうがい=粗筋あらすじ)

両親を既(すで)に亡(な)くし、天涯孤独(てんがいこどく)の身である「花(はな)」は、奨学金を授業料にあて、アルバイトをしながら、一橋大学をモデルにした東京郊外にある国立大学の社会学部に通う。

およそ100年前に絶滅したとされる日本狼(ニホンオオカミ)の末裔(まつえい)というおおかみおとこに出逢い、交際を始める。

子どもを身籠(みごも)り、大学を休学し、おおかみおとこの「彼」と一緒に子どもを育てることにする。

子どもは年子(としご)でふたりいた。姉は雪の日に生まれたので「雪(ゆき)」と、弟は雨の日に生まれたので「雨(あめ)」と名づけられた。

ところが、おおかみおとこの「彼」は川で溺(おぼ)れて亡くなり、おおかみの姿をしていたので、清掃局の人々によって、袋詰(ふくろづ)めにされ、ゴミ収集車に回収される。

子どもたちはことあるごとに、おおかみに変身してしまい、おおかみこどもの正体がばれることを怖(おそ)れて、富山県の山奥にある廃屋(はいおく)に近い築100年の古民家(こみんか)に、修繕(しゅうぜん)しながら住み始める。

半自給自足(はんじきゅうじそく)の生活を目指し、農業に手をつけ、最初はうまくいかなかったけれども、近所の人々に助けられる。他者(たしゃ)との交わりを拒絶(きょぜつ)するために、人里離(ひとざとはな)れた古民家(こみんか)に住むことに決めたのだが、いつしか、近所づきあいが深まる。

姉の「雪」とちがって、内向的(ないこうてき)な弟「雨」は学校生活に馴染(なじ)めず、山へと頻繁(ひんぱん)に出かけ、「先生」と呼ぶ老狐(ろうこ)に教えを受け、山で暮らすための技術を身につける。

ある日、姉の「雪」のクラスに転校してきた藤井草平(ふじいそうへい)に「ねえ、お前んち、犬、飼ってない?」と訊(き)かれ、「え、なんで?」と理由を訊(き)くと「なんか、獣臭(けものくさ)いから」と言われ、「雪」は草平を避けるようになる。

怪訝(けげん)に思った草平に問い詰(つ)められた際に、激昂(げっこう)した「雪」はおおかみに変身して、草平の右耳を傷つけてしまう。

草平は「おおかみがやったんだ。やったのはおおかみだ」と言い張るが、だれも信じない。この時、「雪」は「人間として生きる」ことを強く決意したようである。

ある集中豪雨(ごうう)の晩(ばん)、親が迎(むか)えに来ない草平と「雪」は学校に取り残される。「雪」は草平に自分がおおかみこどもであることを告白する。「わかってた、ずっと。『雪』の秘密、だれにも言ってない。だれにも言わない。だから……もう泣くな」と草平は答える。「今までだれにも言ったことがないんだ」と「花」に語ったおおかみおとこである「彼」のことばに呼応(こおう)する。

一方、弟の「雨」は、死期(しき)の迫(せま)った老狐(ろうこ)の「先生」の代わりとして、山で生きることを決意する。

豪雨の中、「雨」を心配した母の「花」は山へと「雨」を捜(さが)しに出かけるが、崖(がけ)で足を滑(すべ)らせる。以前、山翡翠(ヤマセミ)を捕(と)らえようとして渓流(けいりゅう)で溺(おぼ)れかけて姉の「雪」に助けられた「雨」が、母の「花」を助けるほどに成長していた。

「花」の意識が戻(もど)り、家に帰るように呼びかけるが、「雨」はおおかみの姿のままで山を駆(か)け登(のぼ)り、頂(いただき)で遠吠(とおぼ)えをする。

「花」は「元気で……しっかり生きて」と叫(さけ)ぶ。

その翌朝、母の「花」は、集中豪雨によって綺麗(きれい)に洗い流された世界を「一夜にして生まれ変わった」と感じる。

翌年、中学に進学する際、「雪」は寮に入り、「花」はひとり、古民家で暮らすこととなる。



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和歌山県橋本市出身。世界文化遺産である高野山の麓です。
和歌山県立橋本高等学校を経て、早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業。
B型Rh+。天秤座。家紋は「丸に九枚笹」。
大叔父(おおおじ)は精鋭集団である帝国陸軍航空審査部所属で、「キ61(きろくいち)の神様」と呼ばれた坂井雅夫少尉。キ61は三式戦闘機「飛燕(ひえん)」のことである。

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