2012年12月15日土曜日

同姓同名の人物を同じ選挙区から出馬させれば、けっこうな嫌がらせになるのではと検討してみた。

 漢字まで同一の同姓同名の人物を同じ選挙区から出馬させれば、相当な嫌がらせになるのではないかとちょっとシミュレーションしてみた。
 今回の衆議院議員選挙の場合、私の居住地は東京10区に属する。立候補者は以下のとおりである。

小池百合子 こいけゆりこ 自由民主党
江端貴子 えばたたかこ 民主党
多ヶ谷亮 たがやりょう 日本未来の党
今秀子 こんひでこ 日本共産党

 得票数が多くなりそうな順に並べてみた。
 この4人の中で、同姓同名が多そうな名前は、やはり、小池百合子であろう。

 東京第10区の有権者数は35万人くらいである。投票率が60%だとすると、投票総数は21万くらいになる。
 小池百合子は前回の選挙では約9万7千票、前々回の選挙でおよそ11万票を得票している。

 もうひとりの小池百合子を出馬させるには、選挙の3か月以上前に第10区に転居しなければならない。供託金も政党が負担しなければならない。謝礼も必要だが、これは政党から多めに選挙資金を渡して、勝手に余らせたということにすればよいだろう。
 小池百合子がふたりになれば、「小池百合子」と書かれた票は、ふたりで按分(あんぶん)しなければならない。かりに、10万票が「小池百合子」と書いてあれば、5万票がもうひとりの小池百合子に按分されてしまう。
 そうなれば、民主党の江端貴子が当選する可能性がずいぶんと高まる。

 ところが、こういう妨害工作をしたという例は寡聞(かぶん)にして知らないから、なにかしら不都合な点があるのだろう。ちょっと調べたりしてみた。

 まず、どう考えても、卑怯(ひきょう)としかいえない。むしろ、こんな工作をすれば、その政党に対する信頼が損(そこ)なわれる。

 つぎに、公職選挙法では「職業、身分、住所又は敬称の類(たぐい)」は書いてよく、たとえば「自民党の小池百合子」「元・防衛大臣の小池百合子」などと記入すれば、按分(あんぶん)されずにすむそうである。

 とはいえ、これを徹底するため、小池百合子は他の候補者の応援演説を減らし、自分の選挙区での演説回数を増やさねばならないだろう。そうなると、応援演説によって上積みできるほかの候補者への票が減ってしまう。しかも、どれほど周知徹底(しゅうちてってい)しようとしても、高齢者の中にはただ「小池百合子」としか書かない者も少なからずいるであろう。
 採算を無視すれば、かなりな嫌がらせになることはまちがいない。
 それでも、これまでにこの手を使ったことがない理由として、悪い印象を与えることと、コスト=パフォーマンスが悪いこととが挙(あ)げられるのだろう。

 ところで、今回の選挙で、「美人の小池百合子」と書いた場合、民主党や日本未来の党が「美人ではないから無効票だ」と暴れたりするということはないのだろうか?
 私は真面目に投票するので、かわりに、だれか、試してみて、開票所での様子を報告してほしい。

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早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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