以下、Microsoft Encartaからの引用。一部、表記を変えた。
味醂(みりん)とは、日本独特の調味料用の酒で、焼酎(しょうちゅう)あるいは40%のアルコールに、蒸したもち米と米麹(こうじ)を混合して仕込み、40日から60日ほど熟成してから、もろみを圧搾(あっさく)・濾過(ろか)して造る。米の澱粉(でんぷん)が麹の酵素によって糖化され、アルコール14%・糖分42%ほどの甘みのある黄色い味醂となる。これが本味醂で、調味料として、また屠蘇(とそ)酒の原料として使われる。
本味醂は、ほかの調味料と較べると割高である。1997年以前は酒屋でしか販売できなかったが、酒税法改正により、届け出さえしておけば、酒屋でなくとも販売できるようになっている。
ところが、うちの近所の店を見ると、あまり売っていない。比較的安売りの店では、もともと酒販売業免許があるのに、本味醂をおいていない店がある。その店の客層の経済力にとって味醂は贅沢品(ぜいたくひん)なのだろう。
また、近所の高級食材店でも、本味醂は置いておらず、味醂風調味料しか置いていない。その店の客層からすれば、高価とはいえないにもかかわらずだ。
酒税法改正後も売り上げが伸びていないのは、値段だけが理由ではないようだ。
さて、味醂の使用量と、子どもの地頭(じあたま)のよさには、比較的強い相関関係があるようだ。ところが、その理由がはっきりしない。
これまでに考えた仮説を挙げる。
1)アミノ酸やコハク酸が脳(の成長)によい影響を与えているのかもしれない。じつはアミノ酸の細かい研究はそれほど進んでいないらしいので、この可能性を考えてみた。
2)本味醂をよく使うということは、和食中心の食生活で、それが脳によい影響を与えているかもしれない。
3)本味醂を気楽に購入できる家庭はもともと富裕層なので、富裕層ということは、高学歴である可能性が高く、遺伝的形質によって、元から地頭がよいのかもしれない。
4)本味醂を使って料理を作ることが多いということは、料理好きで、毎日、3食をきちんとこしらえる保護者であり、食育という観点からもしっかりしているので、子どもが勉強で困るようにはならない。保護者が料理が不得意だと、いい加減な食事になりがちで、子どもの学力に悪影響がある場合もある。また、調理という作業自体、頭がよくないとできないので、この点で、親の地頭がよいと考えられる。
5)本味醂を普通に使う家庭はもともと家柄がよいので、勉強が不得意な子どもが育つ割合が低い。
まあ、いろいろと考えたが、結論は出ていない。理由はわからないが、とにかく、本味醂の使用量と子どもの学力とには相関関係があるように感じている。
ところで、本味醂の使用量と学力の関係に気がついたのは、私自身の育ちの悪さに起因する。
共働きで、両親ともに夜中にならないと帰宅することがなかった。とりあえず、夕食は用意されていたが、手抜き料理ばかりだった。仕方がないので、小学5年生のときから自分で夕食を作っていた。『土井勝の料理教室』とかいう題名の本が本棚にあったので、最初は、それを見ながら、夜は自炊していた。その料理の本は母親が買ったものらしいが、ひもといた形跡はなかった。
自炊するようになって気づいたことがあった。実家には本味醂がなかったのである。貧困家庭には本味醂を使う余裕がない。これが、生徒の家庭での本味醂の使用量を気にかけるようになったきっかけである。
夜は自炊していたので、自分の身体が欲しがるものを調理していた。今にして思えば、その結果、レシチンなど、脳を働かせるのに必要なものを多く摂取していたようだ。
その結果(かどうかは、はっきりしないが)、私は父方・母方の両方の一族で、初の大卒である。旧帝国大学出身が普通の家系では、たいしたことはないだろうが、親類の間では、「大卒、それも早稲田」と言われている。
基本的な家庭環境に違いがなく、大きな違いは食事しかないから、一族で初めての大学進学者に自分がなったのは、食事の影響が大きいという気がしてくる。サンプルが少なすぎるから、実際はなんともいえないのだけれど。
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