2009年度入試の場合、2007年9月から2008年9月くらいの間に起きた事件・出来事から、立ち入った出題がありそうな部分を検討し、対策プリントなどを作成する。
ここでは、この1年に関して、いくつかの事例のみを挙げる。
まず、歴史的分野に関しては、田母神論文問題が挙げられる。田母神俊雄第29代航空幕僚長が「日本は侵略国家であったか」という論文が取り沙汰された。従来の学説とは異なる見解を披露しているが、田母神とは思想的立場を異にする社会科教員は、従来の定説とは違う部分を中心に日中戦争から第2世界大戦敗戦の部分から出題してくるであろう。まあ、高校の社会科教員は、比較的、左翼思想の持ち……、あ、いや、進歩的知識人なので、出題という形式で田母神論文への批判を行なう場合があると想定できる。過去問分析から、もともと、左寄りの立場の教員がいると判断できる高校を受験する場合には、絶対に手を抜いてはいけない。
つぎに、四川大地震があり、北京五輪が開催されたので、中華人民共和国に関して、注意を払う必要がある。チベット自治区ラサでの暴動があったが、これに関連することはちょっと出題しづらいかな。
金融危機が起こっているので、世界恐慌にも注意。世界恐慌そのものはいつでもよく出題されているが。
バラク=オバマがアメリカ合衆国大統領に当選し、2009年1月の就任式にはエイブラハム=リンカーン大統領が用いた聖書を使って宣誓したが、この点から、リンカーンが関わった南北戦争に絡んだ出題が想定できると考える向きがあるかもしれない。たとえば、日本と貿易を開始するために日米修好通商条約を強引に締結させたのに、日本の開国後の輸出入を見ると最大の取引先が大英帝国なのはどうしてかという出題がある。正解は、南北戦争が始まったので、日本との貿易どころではなかったからというものである。ところが、すでに述べているように、中心となるのは、2007年9月から2008年9月くらいの間に起きた事件・出来事であり、かなりの教員は夏休みくらいに問題作成のほとんどを終えていることが多いので、この手の問題の出題率がとくに上昇することはないだろう。
ほかにもいろいろとあるが、残りは自力で対策しよう。って、もう試験が終わっているところもあるな。
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