2009年2月13日金曜日

立教小学校の算数の問題集に怪人二十面相が登場する理由

 立教小学校の算数の問題集に掲載されている問題に、なぜか、怪人二十面相が登場する。

 正確には憶えていないが、つぎのような問題であったと記憶している。ひらがな表記の部分も漢字に直してある。

問題
 怪人二十面相が、8枚の金貨のうちの1枚を本物よりも軽い贋物(にせもの)にかえました。天秤(てんびん)を2回か3回つかって、贋物を見つける方法を考えなさい。

 3回は簡単だが、2回は、ちょっとむずかしい。

 3回で見つける方法はつぎのとおり。

答え(3回で見つける方法)
 まず、それぞれの金貨に、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)と番号をつける。天秤の左右の皿に載せる。
 右:(1)、(2)、(3)、(4)
 左:(5)、(6)、(7)、(8)
 ここで、軽いグループのほうに贋金貨があるので、そのグループの皿にある金貨をふたたび2つにわけで、左右の皿に載せる。ここでは、かりに、左の天秤が軽かったとする。
 右:(5)、(6)
 左:(7)、(8)
 贋金貨のあるほうが軽いので、軽いほうの皿の金貨2枚をそれぞれ左右の皿に載せる。ここでは、かりに、左の天秤が軽かったとする。
 右:(7)
 左:(8)
 軽いほうが贋金貨である。

 つぎに、2回で見つける方法。

答え(2回で見つける方法)
1回目
 まず、3枚ずつ、左右の皿に載せる。
 右:(1)、(2)、(3)
 左:(4)、(5)、(6)

2回目(その1)
 ここで、天秤が釣り合った場合は、(7)、(8)を左右の皿に載せる。
 右:(7)
 左:(8)
 軽いほうが贋金貨である。

2回目(その2)
 釣り合わなかった場合は、軽いグループの金貨3枚のうちの2枚を左右の皿に1枚ずつ載せる。ここでは、1回目の皿の左側((4)、(5)、(6))が軽かったとする。
 右:(4)
 左:(5)
 ここで、釣り合わなかった場合は、軽いほうが贋金貨である。一方、ここで、釣り合った場合は、残りの(6)が贋金貨である。

 さて、これは、どう考えても、怪人二十面相が登場する必然性のない問題である。それなのに、わざわざ怪人二十面相を登場させるのかというと、立教大学・立教小学校の近くに『怪人二十面相』の作者である江戸川乱歩の旧邸があり、のみならず、旧江戸川乱歩邸とその蔵書は立教大学の所蔵となっているからだ。
 それにしても、贋金貨を3回、天秤を使って見つけるのはまだしも、2回で見つけるのは、小学4年生にはむずかしすぎると思うのだけれど、立教小学校の生徒だと、大丈夫なんだろうなあ。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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