2009年2月16日月曜日

If I were a bird, I would fly to you.という文は理不尽だと感じる。

 英語で仮定法を習うときに必ずといってよいくらいに登場する文がある。

If I were a bird, I would fly to you.
もしも私が鳥だったら、あなたのもとへと飛んでいくのに。

 これを習ったときに、疑問符だらけだった。

 まず、この文の意味が成り立つのは、交通機関が発達していない時代を前提としているはずだ。伝書鳩で平均時速160kmくらい。隼(はやぶさ)は急降下時に時速300kmくらい出るが、水平飛行であれば、時速100kmくらいだ。ましては小鳥だと、オートバイで移動するほうがはるかに速い。
 鳥の時速ならびに体力を考慮に入れれば、東京在住の人物が博多にいる恋人に逢いに行くのであれば、新幹線で逢いに行くのが正解である。けっして、鳥になって飛んでいくことではない。
 この英文の意味が妥当なものとなるのは、交通機関が発達していない時代でなければならないはずである。疑問を抱く人がいないのが不思議でならない。

 つぎに、突然、自宅のベランダに鳥にやって来られても、相手は迷惑なだけである。鷹や鷲などの猛禽類なら怖いだけだ。もしも、相手が鳥アレルギーであれば、どうなるか? ちっともロマティっクではない。

 だから、初めてこの例文を目にしたときに、なんじゃこりゃと思ったのである。

 世の中には同じようなことを考える人がいた。御茶ノ水大学教授の土屋賢二である。彼によれば、「もしも私が鳥ならば、私は人間ではなく、鳥の雌に恋しているだろう」となるはずだと何かに書いていた。
 そのとおりだ。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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