『アラジン』は『千夜一夜物語』の「アラジンと魔法のランプ」に基づいている。初めのほうで、アラジンが王女ジャスミンJasmineに'Trust me!'(ぼくを信じろ!)と言っていて、のちに、変装しているアラジンが'Trust me!'(ぼくを信じろ!)と叫んだときに、ジャスミンが変装したアラジンだと気づくという場面と、魔法のランプの魔人ジーニーthe Genieがやたらと早口だったということくらいしか憶えていない。
映画そのものよりも強烈に憶えていることがある。ディズニー映画のファンではないから、指定席でなくてもよかったが、一緒に行った女ともだちが、大ファンだったので、不本意ながら指定席の鑑賞券を買った。指定席は2階席の前半の中央部分にあり、椅子の布のカバーも一般席よりもちょっと豪華になっていた。ぼくたちの指定席は最前列の右から3席目と4席目だった。
席に着いて、ほどなくして、おもしろいことに気づいた。
『アラジン』を指定席で観ようとするのは、ことごとく若いカップルばかりだったのである。しかも、男性は、ほかのカップルの男性の隣に坐るのを好まないのか、あるいは、一般に男女のカップルは、男性が右側に、女性が左側に位置する傾向があるので、そのせいなのか、男性・女性・男性・女性……と並んでいる。
図式化すると、つぎのようになる。
男性……▼
女性……△
赤い部分のふたりの男性の存在が気になる。
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼▼▼△ 最後列
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▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ 最前列
緑色がぼくとおともだち
こんな具合に、男性と女性が見事なまでに、交互に並んでいたのである。
よくよく観察すると、この図でいうと、右上の部分の赤いところが目についた。
なんか、すっごい気になったぞ。男同士でディズニー映画を観る、それも指定席とは……。
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