ところが、真逆は本来「まさか」と読むものであり、真逆様は「まさかさま」であり、場合によって「まっさかさま」と読む。
真逆(まぎゃく)なんてことばはなかったのである。
聞いたところでは、大学の附属高校から東京六大学を卒業したアナウンサー(要するに、立教出身の古舘伊知郎(ふるたちいちろう)のことだけど)が、出演するニュース=エンターテイメント番組で使い始めたそうだ。また、このアナウンサーは、捲土重来(けんどちょうらい)を「けんどじゅうらい」(今は許容だが)と読むなど、プロレス中継のときから、ことばを知らないと感じることがよくあった。
ことばというものは生き物であり、変化するのは仕方のないものだというのは、正しいが、テレビやラジオのアナウンサーや、新聞など、影響力のある媒体が、意識的に妙なことばを使うのはやめたほうがよい。
1987年出版の書籍。この頃はまだ、真逆は「まさか」でしかなかった。
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