子安フミと瀬川信二のベーススクール
このレッスン料の体系はおもしろいと思った。「レッスン料」ではなく、「料金表」と表記している点も興味深いと思った。
工業製品は製造にかかる作業工数と材料費で製品の値段が決まる。材料費が同じであれば、手間がかかるかどうかで、値段が変化する。
芸術作品は、作業工数では値段は決まらない。芸術的価値によって、値段が決まるらしい。芸術的価値というのが何なのか、よくわからないが。
音楽も芸術である。となれば、「芸術作品の価格体系」に準じた受講料体系であってもおかしくない。
実際、ヴァイオリンの個人レッスンでは、上達すると、特別な技術を教えるということから受講料が上がる場合がほとんどである。また、教える側のレベルが高いからなのか、東京藝術大学出身者・桐朋学園大学出身者のレッスン料は、他大学出身者よりも高い傾向があり、さらに有名音楽院留学経験があると、さらに高くなる一方、たとえば、特定の音楽大学出身者の場合は比較的廉い傾向にある。
「教える側の手間」とは関係なしにレッスン料が決まるようだ。
上達すると、レッスン料が上がるのは、ほかの人には教えられない「奥義」などを伝授するからであろうと推察するのであるが、このベース教室の「姿勢」は、何に由来するものなのだろうか?
ヴァイオリンやピアノと違って、エレクトリック=ベース=ギターが、あくまでも「庶民的な楽器」だからだろうか? それとも、クラシック音楽的もったいぶったところ(本当はべつにそんなことはないと思うけど)に対するアンチ=テーゼとでもいうようなものを提示しようとしているのであろうか?
ところで、ベース教室の共同運営者の子安フミ(子安文)が出てくる本や本人の本を、以前、読んだことがある。以下に挙げたもの以外にも数冊読んである。
関係ないけど、リットーミュージックって出版社は「全知識」ということばが相当に好きらしい。『ベーシストのための全知識―本格派を目指すキミに!』『ギタリストのための全知識』『エフェクターの全知識』などがある。よくよく調べてみたら、「全知識」シリーズってのを出していた。
1 件のコメント:
どうもです。
共同経営者の一人です。
楽器の場合、習う側の
レベルが上がると、喋ったり
説明したりする手間が省けるので
教える側が楽になる。
単純にそれが大きい理由です。
そして、習う側のモチベーション
アップにも繋がるので、とても
良いシステムだと自負しています。
教える側のキャリアによって単価が
変わるのは仕方ないと思いますが、
上級者の方が高くなるというのは
音楽においては当てはまらないと
僕は考えます。
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