2009年3月18日水曜日

「電話帳」を売りつける進学塾

 金融不況で、経営が苦しい中、「電話帳」を売りつける大手進学塾があるそうだ。
 「電話帳」というのは、昨年度の入試問題を集めたものだ。その分厚さから、「電話帳」と業界内では呼んでいる。
 たとえば、旺文社からだと、『2009年度 受験用 全国高校入試問題正解 国語 数学 英語』というものがある。「リスニング問題CDつき」という文字も添えられている。5,565円(税込み)だ。
 『2009年度 受験用 全国入試問題正解 社会 理科』だと、3,150円(税込み)だ。
 書店と同じ値段で仕入れると、1割が利益になるから、『2009年度 受験用 全国高校入試問題正解 国語 数学 英語』の場合だと、本体価格5,300円の1割だから、530円が1冊あたりの利益となる。
 かりに、中学3年生の生徒数が1万人だとすれば、530万円の儲(もう)けである。
 うまいこと考えるなあ。
 ところが、こんなものを買わされても、あまり役に立たない。大半を占める公立高校の問題は易しすぎるので、解く意味がない。出題のタイプが違うと、これまた役に立たない。演習する問題の取捨選択が重要であるのだから、生徒が買うことに積極的な意味はない。限られた時間で効率よく得点力を上げるには、無駄が多すぎる。
 志望校にあわせて、解いてみる問題の取捨選択ができれば、それなりに役に立つのだけれど、それができるようなら、進学塾に通う必要はないし、それができるような保護者であれば、その塾に通わせる必要もない。
 あからさまな儲け主義だと思うけど、よく、こんなことを思いつくなあと感心してしまった。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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