2009年3月6日金曜日

北里大学薬学部の入試問題は意図的に男性向きの問題を多くしているが、合格するのは過半数が女子受験生

 北里大学薬学部の入試問題は意図的に男性向きの問題を多くしているそうだ。一時期、北里大学教授であった養老孟司が述べていた。
 少しばかり以前の英語の語順整序(並び替え)問題などは、強烈なまでに理系男子向きの問題だった。HAL496は、この手の問題が得意なので、こういう大学を受験する生徒が来ないかなと思っているのだが、立地条件が悪いのと、ウェブでしか宣伝していないのとで、ちっとも来ない。
 それはともかく、男性向きの問題を多くしているのは、薬学部出身者の就職をよくするためである。
 女子学生の場合、国家試験に合格して、薬剤師としてしばらく勤務したとしても、結婚・子育てなどにより、途中でキャリアを停止することがあるが、男子学生の場合、そういうことはなく、薬剤師として勤め上げる。
 大学附属病院や大病院の薬剤室長は男性である場合が圧倒的に多い。その薬剤室長が北里大学出身であれば、公平に採用しようとしても、いくぶん、北里大学出身者を多く採用することに、結果的には、なってしまうことが多い。
 このあたりのことを考慮して、北里大学薬学部は、男性が多く入学するようにと、男性向きの問題を多くしているそうだ。
 ところが、東京大学などのすごい難関大学出身の教員が智慧(ちえ)を絞(しぼ)って、男子受験生が合格しやすいようにと工夫しても、どうしても、女子受験生の合格者が過半数を超えてしまうので、ちょっと困っているらしい。
 そんなに困るというのであれば、東京薬科大学のように、男子100名・女子100名というように、男女別の定員を設ければよさそうなものだが、そこまでするのは、入試の公平性に悖(もと)ると感じて、男女別定員は導入していないようだ。
 女性の場合、たとえば工学系に進学すると、今でも性別による不利な部分は否(いな)めない。だから、東京大学工学部にしても、早稲田大学理工学部にしても、女子学生は6%から8%くらいしかいない。これはそういった方面に女性が向いていないのではなく、女性が活躍しにくいシステムの問題なんだろうな。理学系や工学系でも相当に活躍する潜在力を備えた優秀な女性が薬学部に流れる。
 一方、薬学部を志望する男子受験生はというと、これまでの多くはない指導経験からすると、数理的感覚よりも、暗記力が優れているという理由で薬学部を目指す男子受験生が少なくなかった。
 だから、どんなに工夫しても、女子受験生の合格者が過半数を超えてしまうのだろう。

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早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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