ところが、センター試験の科目によっては、2番が正解であった場合がいちばん多いということが増えてきた。
3番が正解である確率が高い理由はこうだ。
「絶妙なひっかけ」がある場合、それを1番ないし2番におき、正解を3番ないし4番におく。すると、学力が充分でない受験生や、そそっかしい受験生は、「ひっかけ」としておかれた1番ないし2番の選択肢を、最後までよく読まずに選ぶということをしてしまう。
逆に、この問題は難しいという場合に、1番ないしは2番に正解をおくことで、正解率が極端に低くならないように配慮することもある。中堅大学あたりでは、この大学を受験するレベルの受験生に、この問題は難しすぎるだろうという場合には、1番が正解であることが多い。
2番が正解であるものが多くなっているというのは、それだけ、受験生の学力が低下していることの反映であるようだ。
従来のひっかけ方で選択肢を作成すると、平均点が6割を大きく下回ってしまうから、教科書レベルが理解できていれば6割くらい得点できるというセンター試験の趣旨に反してしまう。
逆に、問題内容のレベルを落として、設問の作成方法を変えないままだと、平均点が6割くらいというのは確保できても、問題そのもののレベルが低くなりすぎてしまい、場合によっては、「これは大学受験の問題か!?」と批判を招きかねない。
以上の理由から、問題のレベルを下げずに、選択肢の並べ方を工夫することで平均点を維持しようとしているのではないかと思われる。
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