2009年4月7日火曜日

天才参謀秋山眞之(真之)は試験のヤマを当てるのがうまく、海軍兵学校を主席で卒業した。

 秋山眞之(さねゆき、真之とも)は、日本海海戦開戦時、連合艦隊主任作戦参謀海軍少佐であった。「天気晴朗ナレド波高シ」は、眞之によるものだ。村上水軍の戦法を基に「丁字戦法」を編み出し、「七段構えの戦法」(「七段の構え」とも)を考案した。
 眞之は海軍兵学校では素晴らしい成績を修めている。海軍兵学校第17期の主席卒業である。海軍兵学校では主席卒業者の名前でその年次のクラスを呼ぶ。第17期生は、すなわち、「秋山クラス」である。
 眞之は試験のヤマを当てるのがうまかった。

過去の問題を見て、教師の癖を見ているとヤマは当たる。教官というものは、癖から離れられないものだ。必要な問題はたいてい繰り返して出す。平素から教官の講義態度――顔つきや説明ぶりを注意深く見ていると、何が出るかわかる。

 真之は、以上のように述べている。
 これは、おそらく、海軍兵学校であったから言えることであると思う。
 世の中の教師には、何も考えずに適当にやっている者も少なくない。出題傾向の分析をしていると、この学校はどういうタイプの生徒を求めているのかが見えてこないというものがある。ここ数年、これこれの問題を出していないからそろそろ出してみるかというタイプがあったりする。この手の学校は、どんなに頑張っても大学進学の実績を上げられないケースが多い。また、問題分析を的確にはできない学習塾が合格させられる上限の高校・中学がこの手合いであったりする。
 また、中学・高校の定期試験の対策においても、狙いが見えない出題をする教師もいる。適当に満遍(まんべん)なく勉強しなさいというメッセージとも受け取れなくもないが、こうした出題をする学校は、生徒に努力させる量の割には大学進学実績が悪いように思う。
 海軍兵学校の場合、富国強兵の下、列強に伍(ご)して行くために、教官も学生も必死だったのだから、無駄なことはやっていられない。また、教官も学生もレベルが低くはなかったであろう。教官が重視するところ、重要だと考えるところから出題されるから、ヤマが当てやすいのである。
 大学の入試問題を分析すると、難関大学ほど、何を狙っているのかがわかるし、偏差値の上では同じくらいの大学でも、東京大学出身者(大学院からではなく学部からの出身者)の教員の割合が高い大学のほうが狙いがわかりやすい。
 ただし、難関大学とされるところでも、ミッション系、つまりキリスト教系の大学は、何も考えずに暗記量を競わせる問題が多い。論理的思考ができるかどうかを試す問題が異常なまでに少ない。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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