2009年4月21日火曜日

「三つ子の魂、百まで」の「三つ子」とは

 「三つ子の魂、百まで」の「三つ子」を3歳児だと思っている人が多いが、これは、厳密にいうと、正しいとはいいかねる。ましてや、双生児(そうせいじ)/双子(ふたご)よりもひとり多い三つ子(英語でいうと、triplets)のことでもない。
 3歳児でないとすれば、いったいなんなのだと思うであろう。
 たしかに、3歳児ではあるが、「三つ子の魂、百まで」といわれ始めたときの年齢は数え方は、あくまでも数え年であった。

 数え年のついて述べよう。
 まず、生まれた時点で、「1歳」である。これは、仏教の思想による。母親の胎内にいる間も、「生命」として把(とら)える思想が仏教にあるからだ。つまり、母親の胎内に、だいたい1年くらいいたから、生まれた時点で「1歳」とする。
 つぎに、生まれてから最初の1月1日を迎えると、数え年では、年齢が1歳増える。
 具体的に述べよう。

 ある人が、12月末日(旧暦では末日が29日だったり、30日だったりする)に生まれたとする。その時点で1歳である。その翌日の1月1日、すなわち元日を迎えると、2歳となる。生まれてから2日目で、2歳になってしまう。旧暦の1年後の1月1日に3歳になる。旧暦の1年は354日である。
 こうした場合には、生まれてから356日後に「3歳」になる。

 1月1日に生まれた場合について考える。生まれた時点で「1歳」であるが、「2歳」になるのは、ほぼ1年後の1月1日である。旧暦の閏月というものがなければ355日後だ。2歳になるまでに1年かかっていない。ついで、「3歳」になるには、さらに1年がかかる。1月1日生まれの場合、数え年で「3歳」になるには、閏月がなければ709日かかる。

 しかしながら、現在の満年齢での3歳は、1095日はかかる。

 以上のことから、「三つ子の魂、百までも」というのは、われわれがイメージする満年齢の3歳よりもずっと幼い時点での性格・性向が変わらないということを言っているのである。この諺(ことわざ)の意味は、人間の生まれもった性質は変えられないということである。
 「満年齢での3歳までの育て方が大切だ」というのではない。

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和歌山県橋本市出身。世界文化遺産である高野山の麓です。
和歌山県立橋本高等学校を経て、早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業。
B型Rh+。天秤座。家紋は「丸に九枚笹」。
大叔父(おおおじ)は精鋭集団である帝国陸軍航空審査部所属で、「キ61(きろくいち)の神様」と呼ばれた坂井雅夫少尉。キ61は三式戦闘機「飛燕(ひえん)」のことである。

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