2009年4月16日木曜日

ミネラル=ウォーターのネーミング

 「南アルプス天然水」というミネラル=ウォーターがある。南アルプスって、赤石山脈のことだよね。日本アルプスは、南から北へと、つぎのように憶える。

赤い木、飛んだ。

赤→赤石山脈
木→木曾山脈
 、
飛→飛騨山脈

 南アルプスと呼んでいるのは、赤石山脈のことである。
 「南アルプス天然水」というと、おいしそうだけれども、これを「赤石山脈の湧(わ)き水」とすると、どうであろうか? あんまり、おいしそうな感じがしないな。

 似たような事例として、「六甲のおいしい水」が挙げられる。
 「神戸市内の住宅地の井戸から汲(く)み上げた水」としたら、なんだか、お金を出してまで飲みたいという気持ちが失(う)せてしまう。実際は、船に積み込んでから赤道を越えても品質が悪くならないということから、各国の船員がKOBE WATERと特別に呼んだくらいに高品質の水なんだけどね。

 「東京23区内の井戸水」という名前で販売されているミネラル=ウォーターはないし、今後も、販売されることはないだろう。しかし、東京都内の井戸水はすごいらしい。
 井戸水といっても、雨水が井戸水になったというわけではない。東京はほとんどの地表がコンクリートやアスファルトで覆われている。だから、雨水が地中に沁(し)み込むことはほとんどない。雨水のほとんどは下水道や護岸工事が施された河川に流れ込む。
 では、東京23区内の井戸水の源泉は何か?
 水道管からの漏水である。つまり、水道管からわずかなりとも漏(も)れて出てくる水が、井戸水となっているのである。まず、水道水は一定水準以上に適切な処理をされている。そうした処理をされた水が地中を通ることで、ミネラルを含むようになる。
 その結果、近所に化学物質を使ういくぶん怪しい工場でもなければ、井戸水は立派においしいのである。私自身、かなり以前のことであるが、井戸水を使うマンションに住んでいたことがあるが、現在の水道水よりも、よほどおいしかったと記憶している。
 でも、東京23区内で、「井戸水ブーム」は、起こらないだろう。
 「赤石山脈の湧(わ)き水」「神戸市内の住宅地の井戸から汲(く)み上げた水」などよりも、イメージが悪いからな。

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早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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