2009年1月14日水曜日

『東大合格生のノートは必ず美しい』大田あや著

 美しいノートがとれるのは、もともとその講義の内容がわかっているからである。
 私自身、学生時代にノートをさまざまな人に貸した。それなりのノートがとれたのは、もともとある程度以上に内容を知っていたからである。講義を受ける前に3冊から5冊くらいは関係する文献を読み込んでいた。それなら、ちゃんとノートがとれるのである。
 ノートがとれない学生というのは、まったく未知の内容の講義を受けた学生である。なにを言っているのかさっぱりわからない講義のノートはとれないだろう? 綺麗にノートがとれるかどうかは、それ自体は関係ではない。

 それよりも、この本の嫌なところは、商業主義が前面に出ているところである。
 美しいノートをとるのに適したルーズリーフを同時に販売しているのであるが、すべてB5判のノートである。これは根本から間違っている。
 勉強に適したノートは大きいほうがよい。既製のノートで比較的手軽に入手できて大きいものとなるとA4判のノートである。だから、勉強を効率よくこなそうと思えば、A4判のノートを使うのが正しい。実際、あちこちの大学の売店に足を運ぶと、大学の偏差値が上がれば上がるほど、店頭に置いてあるA4判のノートが増えるという事実に気がつくはずである。
 HAL496の生徒でも、父親の出身が東京大学や早稲田大学理工学部や一橋大学となると、A4判のノートの使用率が急に高くなる。もちろん、私もA4判のノートを使っている。

 それなのに、『東大合格生のノートは必ず美しい』に準じたルーズリーフやノートがB5判ばかりなのはおかしい。定価を示しておく。いずれもコクヨ。

「キャンパスノート(ドット入り罫線)」セミB5サイズ 157円
「キャンパスルーズリーフ(ドット入り罫線)」B5サイズ 273円
「ツインリングノート(ルートマップ柄)(ドット入り罫線)」セミB5サイズ 262円

 勉強に適したノートのとり方を指南する前に、勉強向きのノートのサイズを論ずるべきではなかろうか?
 なぜ、B5判のルーズリーフを売ろうとしたのかというと、コストが原因であろう。B5判なら、廉く発註できる。ところが、A4判だと、日本ではそれほど普及していないので、単価が高くなる。ノートの場合、A4判でふつうに売っているものでも200円以上する。200円以上もするノートに、美しいノートがとりやすいようにドットをつけて、400円で売ろうとしてもだれも買わないだろう。しかし、100枚のルーズリーフで「美しいノート」がとれるように工夫したドットがついたものならB5判のノートであっても273円なら買うだろう。

 金儲けの臭いがするものは、信じないほうがよいだろう。

追記:8月の時点でコクヨは、A4判のノートも販売していた。値段は不明。

  

カスタマーレビューを読み較べるとおもしろいよ。『東大合格ノート術』以外は買わないほうがよいかも。他人のノートの取り方を知りたいのであれば、『東大合格生のノートはどうして美しいのか』は買いかもしれない。

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和歌山県橋本市出身。世界文化遺産である高野山の麓です。
和歌山県立橋本高等学校を経て、早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業。
B型Rh+。天秤座。家紋は「丸に九枚笹」。
大叔父(おおおじ)は精鋭集団である帝国陸軍航空審査部所属で、「キ61(きろくいち)の神様」と呼ばれた坂井雅夫少尉。キ61は三式戦闘機「飛燕(ひえん)」のことである。

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