2009年1月10日土曜日

こんな早稲田対策講座があった。

 HAL496には、大手の予備校に通いながら、週に1日、志望校の対策を受ける生徒がいるときがある。以前に勤務していた、小学生から高校生までを指導するこぢんまりした塾でも、同じような受講の仕方をする生徒がいた。だから、大手予備校の講師がどんな解説をしたのか、耳に入ってきたりする。
 これは今年の話ではなく、以前に非常勤講師として勤務していたときの話だが、ある生徒が冬期講習で某大手予備校で英語の早稲田対策を受けるという。事前に配布されたテキストを見せてもらった。これがすごい問題ばかりを集めてあった。易問(えきもん、やさしい問題のこと)だらけだった。
 早稲田大学となると、今なら、政治経済学部・法学部・文学部・理工学部・商学部・教育学部・社会科学部・人間科学部・スポーツ科学部・国際教養学部・文化構想学部もの学部がある。11学部だ。一般入試の英語の大問が3問から5問として、平均で4問あるとすると、毎年、大問で44問ある。これが10年分となると、440問もの大問がある。
 すると、早稲田とは思えないくらいの易問もそれなりに見つけることができる。そうした易問は、全問正解してもなんら有利にならず、全問正解でなければ、話にならないような問題であったりする。
 くだんの予備校の早稲田対策では、そういう易問ばかりを並べていたのだ。
 受験対策というものは、解けない問題・正解できない問題を解けるようにすることである。正解して当然であって、全問正解しても合格に近づくことにならない問題ばかりを演習しても意味がない。
 ところが、問題の難易度を見極めることができない受験生にとっては、たぶん、気分のよくなる講座となるのだろう。大学や年度にもよるが、だいたい正解率60%のところに合格ラインがあり、普通はどんなに合格ラインが高くても75%が正解できれば合格となるのだから、軒並み80%以上が正解できれば、「おっ、これは合格できるかも」と思ってしまう。意図的に易問を集めているということを知らなければ、問題の当たり外れという点での「当たりが集中すれば」、すなわち「運がよければ」合格すると思ってしまう。
 合格するための知識・技術・方法を教えるのではなく、「合格するかも」という夢を売るだけの仕事というものがあるということを、そのとき初めて知った。

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和歌山県, Japan
早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業、「優」が8割以上で、全体の3分の2以上がA+という驚異的な成績でした。大叔父は競争率180倍の陸軍飛行学校第1期生で、主席合格・主席卒業にして、陸軍大臣賞を受賞している。いわゆる銀時計組であり、「キ61(三式戦闘機飛燕)の神様」と呼ばれた男である。苗字と家紋は紀州の殿様から授かったものである。

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